(2001年11月3・9日)
毎週金曜日に八丁堀克美が「大阪新聞」に発表している推奨銘柄を、まとめて掲載しているコーナーです。ここで発表するものは、中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
サンマルクの業績を連結としてしましまいましたが、単独の誤りでした。お詫びのうえ訂正いたします。
(「大阪新聞」平成13年11月9日)

相場の悪役の主役は、ハイテク株から銀行株へ移ってきた。

景気悪化が加速し足元の不良債権は逆に増加気味なうえ、来年4月のペイオフ解禁にむけて資本不足がマーケットで懸念されている。

いずれは税金で処理せざるを得ないのであれば、速めに処理すべきだろう。危機を作りだしてやむを得ず公的資金再注入では酷すぎる。

さて、政府の情けなさはおいておいて、本日は富士写真(東証一部、化学=4901)を中・長期で推奨したい。

今中間期は実質ベースで(ゼロックスの新規連結を除く)では5%の増収、9%強の営業減益。

しかし、米コダック社の大不振など業界環境から考えると、非常に検討した数字だ。

さらに注目すべきは、医療機器、デジ・カメ、ミニラボなど、デジタル関連製品の売上比率が50%となり、従来の「フィルム・メーカー」の域を完全に脱したことにある。

為替の前提は1ドル=120円で、この水準から円高にならなければ今期の収益は会社計画を確保できるだろう。


時価水準から3割高を目標株価としたい。

富士写真株価詳報
連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
00.3

1,401,791

147,935

135,308

84,895

165.0

01.3

1,440,389

149,732

197,333

117,900

229.1

02.3(予想)

2,450,000

170,000

87,000

169.1

単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.3

817,051

102,945

103,064

59,141

114.9 22.5
01.3

849,154

101,683

110,831

63,145

122.7

22.5
023(予想)

940,000

110,000

63,000

122.4

22.5

本日二番目は、サンマルク(店頭公開、商業=7479)だ。

主力の「サンマルク」業態の出店余地は限られるが、新業態のコーヒーショップとすしが順調に育っている。


とくに、コーヒーショップ「サンマルクカフェ」は競合のドトールを相手に堅調で、新たな成長路線を歩む可能性がでてきた。

株価は上値追いを予想する

サンマルク株価詳報
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.3

6,519

1,732

1,711

1,082

135.0

18.0
01.3

7,877

1,956

2,067

1,173

133.1

20.0
02.3(予想)

9,790

2,450

1,410

133.2

20.0
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野村の証券用語解説集

(「大阪新聞」平成13年11月3日)

国内景気および企業収益の一段の悪化、来年のペイオフ解禁を控えての金融不安、持ち合い解消の増加から、相場全般は依然として不安定が続こう。

しかし、そのなかで新規公開株の人気、中・小型株物色が拡大しており、今後も目が離せない。

そのため、本日はまずポプラ(東証二部、商業=7601)に注目したい。

今中間期の既存店売上高は、前年比19%増と好調で、経常利益は24%の増益となった。

同社の特徴は、他のコンビニエンス・チェーンと違って、ロイヤリティが売上高の3%と極端に低いことで、家賃の高いビル内や地方の商権人口が少ない地域への新規出店が容易なことだ。

その秘訣は、自社で弁当などの製造部門そして物流部門を保有していることにある。

今中間期末の総店舗数は802だが、5年後には1500店、売上高で1350億円を目指す。退職給付処理などの特損をのぞいた実質ベースでのPERは低く、上値余地は大きい。

ポプラ株価詳報
連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
00.2

51,940

1,915

1,818

248

39.9

01.2

59,550

2,233

2,239

451

60.4

02.2(予想)

69,310

2,330

730

97.7

単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.2

34,415

2,374

2,289

945

152.1 10.0
01.2

39,574

2,573

2,533

1,058

141.7

17.5
02.2(予想)

56,620

2,910

▼880

18.0

本日二番目の銘柄はエフ・シー・シー(店頭、輸送用機器=7296)

ホンダ(7267)の中間期決算は過去最高益となったが、とくに世界戦略小型車「フィット」の販売が好調だ。

同社はその「フィット」にホンダ・マルチマチック向けクラッチを納入しており、収益の上伸が予想される。

今期予想連結EPSは200円超となり、時価水準は割安感が強い。

押し目があれば是非仕込みたい銘柄の一つだ。

エフ・シー・シー株価詳報
連結
売上高
営業利益
経常利益
利益
1株利益
百万円
百万円
百万円
百万円
00.3

54,544

3,991

3,944

1,807

103.0

01.3

63,161

5,450

6,081

3,232

184.2

02.3(予想)

65,800

6,100

3,570

203.4

単独
売上高
営業利益
経常利益
利益
1株利益
1株配当
百万円
百万円
百万円
百万円
00.3

44,613

2,689

3,060

1,530

87.2

18.0

01.3

48,044

2,633

3,304

1,752

99.9

18.0
02.3(予想)

47,700

3,000

1,760

100.3

18.0

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