作成:平成10年11月29日

目先天井に近づきつつある株式相場

−その後の展開は政治次第−

相場概況

☆目先は債券先物売りの株式先物買いが出ているようだが、債券先物が窓埋めで止るかどうかがポイントとなるだろう。債券先物売りが続くと、一段の株式先物買いとなりうる。

☆株式市場全体は、米国の「バブル」相場が加速しているところなので、目先は良好な状態が続いている。あとは、日本の個別の問題ということになるだろう。これで良好な相場が終わったということではないが、目先はやや天井感に近づいたとみている。

☆理由は、


1.11月24日の騰落レシオが129.7となっていること。戻りの天井が、目先は140後半から150だろう。
2.売買代金が5000億円ちょっとであること。ここを大きく越えてこないと、上値をどんどん買ってくるエネルギーは乏しいだろう。
3.日経平均はチャート的に大きな戻りの節がある(例えば52週線、200日線)。15000円台の前半から半ばには大きな壁が一つある。

今後の株式相場の展開は?

☆その後の株式相場全般の動きは、まさに政治動向にかかっている。具体的には自・自連立の問題から、


・消費税引き下げの問題、
・国会議員や大臣の定数是正の問題、
・省庁再編の問題、
・税制改革の問題、


これらの問題に決着が付いていないからである。もし、これらも問題に前向きな材料が出てくれば、新たな反騰に向かうのだろうが・・・・。

物色は?

☆ファンダメンタルズでは個別では買いにくいものの、需給関係やよいものを評価している傾向が続いている。倒産が出なければ、材料株や出遅れ株を探す動きが続くだろう。

☆98年上期以降に起きた部門売却・子会社売却をおこなった企業での株価が大きく戻った銘柄、たとえば東芝や三菱電機、これで評価されて株価が戻っている。今後もこのようなリストラ記事が新聞紙上をにぎわせれば、その株を買えるという指標になるだろう。

注目銘柄

業種等

個別銘柄

不動産・住宅
明和地所、住友不動産、三井不動産、三菱地所、大和ハウス

ハイテク
アルプス、カシオ、太陽誘電、ケンウッド、シチズン、沖電気、キャノン

☆☆
しまむら、花王、タカキュー、マルエツ、サイゼリア、サザビー、ワコール、任天堂

ディフェンシブ
カゴメ、雪印、萬有薬、三共

☆☆
富士通、NTTドコモ、DDI

その他
NKK、YUASA、三菱化工機、野村証券、三菱信託、光波


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