(4月2・9日分)

毎週金曜日に八丁堀克美が「大阪新聞」に発表している推奨銘柄を、まとめて掲載しているコーナーです。ここで発表するものは、中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
なお、「ズバリ株」のチャートは過去2ヶ月分程度は、最近のものに差し替えてあります。

「大阪新聞」平成11年4月9日)

店頭株の連騰、個別株の上伸は外人に加え、個人投資家の参戦が大きい。更に、6月にかけて国内の年金資金が入ることから当面日本株に強気に臨めそうだ。

そこで本日はコア銘柄としてヤマト運輸(東証一部、陸運=9064)を推奨したい。

国内景気後退の影響を受け、宅配便取扱い個数が昨年10月にマイナスとなったが、その後はプラスを確保、3月も6%増と好調を維持。更に、クール便、代金回収サービスが順調なほか、法人によるパンフレット類の発送サービスである「メール便」の売上が前年比5割弱の伸び(400億円)と宅配便以外の事業が高成長途上。

一方、雇用環境の悪化でSDドライバーの採用が比較的やり易く、コスト増につながりにくいので、増収、増益基調が続きそうだ。最近の上昇によって株価の割安感は少しずつ後退しているものの、新2極化相場の中心銘柄として中長期目標株価3000円としたい。

本日2つ目の銘柄はホーマック(東証二部、商業=9840)。

スクラップアンドビルドの積極推進、粗利コントロールの成功、海外からの直接輸入を開始しコストを下げる等が寄与、今期の収益は上方修正される可能性が大きい。また、キャッシュフロー、株主重視の姿勢が評価される局面が来よう。

来期予想PER40倍の3500円が中長期目標。


「大阪新聞」平成11年4月2日)

日本経済のファンダメンタルズの本格的な改善はまだ先の話で、株価上昇も期待先行の感が強い。よって、個別銘柄の選別物色が肝要だ。

本日はワールド(大証二部、3596)に注目したい。

長引く消費不況で大手アパレルメーカーの業績が軒並み悪化しているが、同社の業績は好調。それは、業務改革を積極的に進めている効果と思われる。

前期ベースで既に卸売り事業の売上高を上回った小売り事業は、SPAブランドの成功例「オゾック」を始め、「タケオキクチ」、「アンタイトル」といたブランドが揃って伸びている。

また、第2次SPAブランドを投入、仕入れ、生産部門までのシステム化で需要予測精度の高まり、品質の安定化が期待される。不振の卸売りも不採算事業の見直しで利益率が改善しよう。そのため、アパレル業界のコア銘柄として中長期目標株価は1万円の大台とする。

本日2番目のは再びマイカルカード(東証二部、金融・不動産=8519)を推奨する。

マスターカードのライセンシーとして世界で初めてICカード「マルトス」の大量発行、その先行者メリットは非常に大きい。

業績も無人店舗の整備から人件費比率が低下、カード会員、貸付金残高の増加による増収効果が寄与。

来期予想PER30倍にICカードの付加価値を加えて、目標株価を6000円に上方修正したい。



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※これは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資の最終判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。