(5月21・28日分)

毎週金曜日に八丁堀克美が「大阪新聞」に発表している推奨銘柄を、まとめて掲載しているコーナーです。ここで発表するものは、中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
なお、「ズバリ株」のチャートは過去2ヶ月分程度は、最近のものに差し替えてあります。

「大阪新聞」平成11年5月28日)

新規の買い材料が乏しく、NY株式市場が調整局面にあるため、相場全般は軟調。だが、買いたい投資家にとっては絶好の押し目を形成していると認識すべきだ。

その代表が日本基礎技術(東証一部、建設=1914)。

先日の決算発表で今期の売上高を 1.8%増、経常利益を5%減と出したが、この予想は極めて控え目、上方修正必至かつ株価上昇余地が大きいと判断する。

5期前から人件費のカット、外注費及び資材購入費の削減といったコストダウン活動を推進、ようやく前期にその効果が出てきたのに加え、赤字、不採算工事の減少が収益に寄与しそうだ。実際、完成工事総利益率は前々期の14.5%から前期は15.9%に改善、今期以降もその傾向が続くだろう。

また、前期の繰越工事残高、予想受注高から推計した今期の予想売上600億円も極めて保守的な数字。少なくともEPSは80円台に乗せ、同業他社の平均PER25倍の2000円処は十分に狙える水準だ。

出来高は薄いが不人気の今がチャンスの亜細亜印刷(東証二部、諸工業=7893)。

社長の「情報加工サービス業に生まれ変わりたい」と決意は既に方向性が見え、株式市場で評価される時期が近いと判断する。

また、連結決算、時価評価といった会計ビッグバンを前にビジネスチャンスは大きく、強気で臨みたい。


「大阪新聞」平成11年5月21日)

振り返って考えればあの時が高値だったと悔やんでもしょうがないが、平均株価の17000円台半ばを突破する根拠に乏しいのが現状。だが、以下の2銘柄に押し目があれば狙いたい。

ちなみに2つとも値がさ株だが売買単位は100株。

まずファナック(東証一部、電気機器=6954)だ。

足元の機械受注は依然最悪の状態にある。だが、今上期をボトムに緩やかな回復を辿りそうだ。

なかでも技術力を有し国際競争力のある同社の優位性がより高まろう。特に、産業用ロボットは海外でシェアを着実にあげており、今期大幅な経常減益を想定している会社側の数字は上方修正されると考えている。

また、増加し続けている豊富な手元流動性(3000億円超)の活用法も鍵。

現在は殆どを大口定期で運用し利回りは非常に低水準なので、会長が主張する手元資金の温存は株主から厳しい批判が出そうだ。その為、何らかの株主優遇策が打ち出される期待が持てよう。

その点を考慮すると目標株価はずばり9000円処。

本日2番手は東京精密(東証一部、精密機器=7729)。

検査装置の新製品であるWIM(ウエハインスぺクションマシン)の粗利益率が非常に高く、今期以降の数年間、経常利益の拡大傾向は想像を絶しよう。

中長期で1万2千円の株価目標。


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