(11月5・12日)

毎週金曜日に八丁堀克美が「大阪新聞」に発表している推奨銘柄を、まとめて掲載しているコーナーです。ここで発表するものは、中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
なお、「ズバリ株」のチャートは過去2ヶ月分程度は、最近のものに差し替えてあります。

「大阪新聞」平成11年11月12日)


NTTドコモ等の情報通信株やファーストリテイといったグロース株の人気が継続している一方、低位株の値動きは悪く騰落レシオが100を超えないため、案外強気意見は少ない。

しかし、資金流入は想定以上に多く、日本株はブル相場入りしている。

そこで本日は新波動入りしたシャープ(東証一部、電気機器=6753)を推奨する。

来年4月にプラスチックを使った新型液晶装置を現在の3.5倍の350万個に引上げるほか、来年末に500万個迄増産する方針。それは薄く壊れにくいことから、携帯電話向けに需要が急増しているため。

また、J−フォンで国内では初めてカラー液晶を使った携帯電話機を発売、デジタル化時代のキーデバイスである液晶は「シャープ」との印象がより強まろう。

フラッシュメモリーの出荷も好調で、業績面での安心感がある。

短期的には松下電産(この株も上がるが)の株価を上回り、中期的には3000円抜けを目指す動きを想定したい。

親会社は円高の影響で苦しんでいるもののシチズン電子(店頭公開、電気機器=6892)の業績は絶好調だ。

主力のチップLEDは7割強、電子ブザーは8割が携帯電話向けで、足元そして当面はハイペースの伸びが続きそうだ。

来期の連結EPSは300円前後になること、好財務体質、時計の部品を生産するという精密技術を加味すれば、上値余地はいまだ大きい。

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「大阪新聞」平成11年11月5日)

投信等の買いが加速しNTT3兄弟が連日上伸、関連銘柄も値動き良くなっている。

但し、成長分のプレミアムを織り込んだとしても割高となった銘柄が増加しつつある現実を、個人投資家の皆さんは認識すべきであろう。

本日は京セラ(東証一部、電気機器=6971)を推奨する。

会社更生法の手続き最中の三田工業、経営再建中にあるイリジウムの事業リスクが残るため、他のエレク株と比較して出遅れ感があった。

しかし、その問題は大方表面化、世界的な携帯電話の需要拡大に伴い、同社のデジタル型、cdmaOne型電話機が共に好調なほか、電子部品は期初計画を上回る伸び。

一方、DDIとIDOの合併による短期的な業績の影響は軽微だが、高成長が期待される通信分野での関係強化となるメリットはかなり大きく、NTTを追撃する体制が整おう。

ひとまず上場来高値を更新、中期的には1万5千円の目標株価としたい。

不人気の低位株のなかからは三井金属(東証一部、非鉄・金属=5706)。

電子材料部門のTABテープはTFT液晶向けに、水素吸蔵合金は電池材料向けに伸びている上、高シェアかつ高採算で、収益拡大の牽引役となっている。

一方、在庫圧縮と豊富なキャッシュフローで有利子負債は前中間期の1535億円から1245億迄圧縮、株主資本比率は27%に高まった。

着実に会社は良い方向へ向かっており、時価水準から4割高を狙いたい。

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