(2000年6月16・23日)

毎週金曜日に八丁堀克美が「大阪新聞」に発表している推奨銘柄を、まとめて掲載しているコーナーです。ここで発表するものは、中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
なお、「ズバリ株」のチャートは過去2ヶ月分程度は、最近のものに差し替えてあります。

(「大阪新聞」平成12年6月16日)

米国株式市場がようやく落ち着きを取り戻したため、日本の主力ハイテク株(ネット関連株ではない)もNECをはじめとして物色意欲が少しできたようだ。

もっとも、出来高の増加がないと上値追いは難しいので、中堅で業績変化率が大きい銘柄をねらうのが得策だ。

そこで、本日は東芝タンガロイ(東証一部、機械=6139)に注目したい。

プリント配線基板用の「ミクロンドリル」の生産能力は現在、月産300万本くらいだが、生産効率を引き上げるべく中国、韓国、台湾の生産拠点で設備を増強し、かつアジア市場向けにシェアの拡大を目指す。

また、耐摩耗工具や部品分野での素材開発を強化、増収を図る。

同社社長はある新聞のインタビューで、「生産効率さえ上げればユニオンツールにも勝てる」という自信満々のコメントを出したが、来期の経常利益は57億円、EPS34円の達成は充分可能とみたい。

むしろ、今の状況では上方修正の期待がもてる。中・長期では目標株価1,000円といったところか。

東芝タンガロイ株価詳報

連結

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

百万円

百万円

百万円

百万円

99.3

34,825

2,794

2,394

958

12.1

2000.3

33,286

1,903

1,751

▼2,545

01.3(予想)

38,100

3,800

1,800

22.6

単独

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

1株配当

百万円

百万円

百万円

百万円

99.3

30,472

2,078

1,466

517

6.5

6.0

2000.3

28,791

936

352

▼3,257

4.0

01.3(予想)

32,000

2,000

800

10.1

4.0

本日二つ目の銘柄は、SANKYO(東証一部、機械=6417)マースエンジニアリング(東証二部、機械=6419)のパチンコ関連株。

前者は相次ぐヒット作の発売、後者はカード・システムの納入が順調で、業績の好調が続く。

それにもかかわらず、PERいぜん低いまま。ファンダメンタルズを評価すれば、時価水準の3割高がそれぞれ目標か。

SANKYO株価詳報

連結

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

百万円

百万円

百万円

百万円

99.3

88,047

25,629

26,714

▼26,112

2000.3

133,437

52,365

54,050

25,968

399.1

01.3(予想)

151,000

55,200

29,600

303.3

単独

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

1株配当

百万円

百万円

百万円

百万円

99.3

78,219

23,504

24,946

▼26,057

40.0

2000.3

123,048

48,062

50,16

24,018

369.1

40.0

01.3(予想)

137,000

51,800

28,200

288.9

40.0

マースエンジニアリング株価詳報

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

1株配当

百万円

百万円

百万円

百万円

99.3

8.650

185

289

491

48.4

15.0

2000.3

10,400

1,691

1,965

1,505

143.6

30.0
記念配当

01.3(予想)

15,300

3,300

1,800

158.4

30.0

infoseek 株価サービス

証券コードまたは会社名を入力してくだ さい。

野村の証券用語解説集


(「大阪新聞」平成12年6月16日)

総選挙の行方も気になるところだが、ゼロ金利をいつ日銀が解除するかが今後の株式市場の最大のポイント。早くて秋以以降というのがマーケット・コンセンサスだ。

しかし、相場は早めに材料を織り込む。そのため、過剰流動性相場に終止符が打たれる日が近いとなれば、より選別物色の色彩が強まる。

本日は吉野屋(店頭公開、商業=9861)に注目したい。

競合激化、値下げの影響で既存店の売り上げ状況は厳しい。とはいえ、主原料の肉の価格低下により売り上げ原価率が大幅な改善を見せるほか、販売管理費の低下も加わり売り上げの伸び悩みを充分カバー、吉野屋事業の利益は当初予想を上回っている模様。

さらに、前期まで不安だった海外(米国・台湾)の収益回復、ピーターパン・コモコの好調などもあり、不振の海外産業のなかでかなり順調といえよう。

また、西洋環境開発の清算にともない、西武百貨店が同社株を手放すという懸念や、グループへの資金援助といった問題も今のところない、と思われる。

よって、時価水準は中・長期的投資家にとって非常に魅力手な水準に思える。5割高目標で押し目買い。

吉野屋株価詳報

連結

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

百万円

百万円

百万円

百万円

98.2

79,927

10,628

10,735

4,185

63,193.0

99.2

86,335

12,104

12,495

5,337

80,576.0

00.2(予想)

99,800

15,350

5,650

85,295.9

単独

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

1株配当

百万円

百万円

百万円

百万円

99.3

71,550

11,898

12,246

5,856

88,412.0

27,000

00.3(予想)

78,000

15,050

6,300

95,108.7

28,000

01.3(予想)

84,000

16,000

7,700

11,624.4

2,800

本日二番目の銘柄は長瀬産業(東証一部、商業=8012)

PER20倍以下、株式の含み益を加味した実質PBRは0.5倍以下と非常に割安に放置されている。

中期経営改革での収益改善期待もあり、こちらも5割高ねらいといきたい。

長瀬産業株価詳報

連結

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

百万円

百万円

百万円

百万円

98.3

596,127

8,208

8,588

4,905

32.4

99.3

563,222

7,791

8,501

3,560

23.8

00.3(予想)

570,000

9,000

5,000

35.8


単独

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益
1株配当

百万円

百万円

百万円

百万円

99.3

490,672

5,392

6,753

3,464

23.1

8.0

00.3(予想)

470,000

6,200

4,200

29.4

8.0

01.3(予想)

480,000

7,000

5,000

35.0

8.0

infoseek 株価サービス

証券コードまたは会社名を入力してくだ さい。

野村の証券用語解説集


前号へ

バックナンバーへ

ホームへ


お問合せ・ご意見はこちらへ otoiawase@8katsumi.sakura.ne.jp

※財務データは、投資判断の参考のために、一般に公表されているものを使用しました。

※これは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資の最終判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。