(2001年3月16・23日)

毎週金曜日に八丁堀克美が「大阪新聞」に発表している推奨銘柄を、まとめて掲載しているコーナーです。ここで発表するものは、中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
なお、「ズバリ株」のチャートは過去2ヶ月分程度は、最近のものに差し替えてあります。

(「大阪新聞」平成13年3月23日)

日本株の基調が変化してきた。

その最大の要因が日銀の金融政策で、量的緩和を含むかなり大胆なものであった。ことに、政府や市場の要求にしっかりと応えた点を大いに評価したい。

あとは政府・与党の対応と、銀行の経営となるが、株式市場は金融相場的な色彩が強くなることを想定する。そのため、3月16日に紹介した兼松(8020)や日本航空(9201)を継続推奨する。

とはいえ、魅力的な銘柄が散見されるので、本日はまずオリコ(東証一部、金融・保険=8585)を狙いたい。

高シェアの自動車ローンやカード事業といった本業自体は堅調に推移している。

また、問題だった事業貸付金は、先に発表した不良債権の処理で相当額処理が終了したと思われ、一部で噂される巨額損失発生の懸念は遠のいた。

それから、増資によってみずほグループの支援体制が明確になったことから、今後も自己資本増強策が打ち出される可能性が大きい。

さらには、今回の金融緩和は、有利子負債の大きい同社に好影響を与えよう。

中期的には安値から約倍の水準、すなわち250円が目標株価となろう。


オリコ株価詳報

連結

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

百万円

百万円

百万円

百万円

00.3

340,647

3,524

3,524

▼161,490

01.3(予想)

348,600

49,000

▼93,000


単独

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

1株配当

百万円

百万円

百万円

百万円

00.3

322,673

3,400

3,480

▼106,755

0.0

01.3(予想)

326,600

48,500

110,600

167.2

0.0

02.3(予想)

327,000

10,000

50

0.1

0.0

本日二つ目は沖電気(東証一部、電気機器=6703)

マイクロソフト社と通信システムの開発で提携し、将来の事業拡大にめどが付いたほか、積立金の取り崩しで累損を一掃、ようやく復配して株主にも顔が立つようになった。

あとは株価上昇を待つだけだろう。


沖電気株価詳報

連結

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

百万円

百万円

百万円

百万円

98.3

673,170

▼38,297

▼47,795

▼47,421

99.3

669,776

13,804

7,212

1,146

1.9

00.3(予想)

740,000

18,000

9,000

14.7


単独

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

1株配当

百万円

百万円

百万円

百万円

00.3

488,658

10,314

13,400

5,148

8.4

0.0

01.3(予想)

540,000

17,000

11,000

18.0

5〜7

02.3(予想)

560,000

18,000

11,000

18.0

5〜7

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野村の証券用語解説集


(「大阪新聞」平成13年3月16日)

ハイテク株や値がさ株が軒並み急落している。ファンダメンタルズの悪化や国内の機関投資家の換金売りなどが主な要因だ。

もうそろそろ、と値惚れすると買いすると再びやられる繰り返しであり、日銀がたとえゼロ金利に復活しても上値は重い気がする。

やはり、リストラ・構造改革関連の中・低位株を丁寧に拾いたい。

さて、本日は兼松(東証一部、商業=8020)に注目推奨したい。

金融機関から1,550億円の債務免除を受けて経営再建に取り組んできたが、減少した自己資本を増強するため、第三者割り当て増資を実施。その引受先は西友の増資を引き受けた独立系の投資信託運用会社で、30億円分。

同社の社長は、最低でも2〜3年間保有し、約倍くらいの株価を想定して投資を決めたようだ。

確かに、兼松は関係会社のコスト削減につとめ、1年間で単体の経費は半減、そして3年間では60%強が可能となりそうだ。

また、得意分野への経営資源を集中し、具体的にはITと食品分野(医薬中間体など)を大幅に強化していく方針だ。

そのため、連結ベースでの経常利益は2〜3年後には今期予想比倍の200億円の達成を見込む。


兼松株価詳報

連結

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

百万円

百万円

百万円

百万円

99.3

2,198,359

3,015

▼7,547

▼41,536

00.3

1,407,921

14,507

2,560

▼12,446

01.3(予想)

1,200,000

10,500

17,000

62.0


単独

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

1株配当

百万円

百万円

百万円

百万円

99.3

1,742,584

4,020

6,020

▼50,740

0.0

00.3

947,442

9,240

1,590

▼15,609

0.0

01.3(予想)

700,000

7,000

13,400

48.8

5.0

本日二つ目は日本航空(東証一部、空運=9201)

日経平均の採用銘柄になり、短期的には需給面でむしろ不安定となろう。

しかし、中期3カ年計画はかなり実現性が高く、かつ株主にとっては興味深い内容だ。

そこを評価した押し目買いを推奨する。


日本航空株価詳報

連結

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

百万円

百万円

百万円

百万円

99.3

1,566,094

32,856

37,256

26,773

15.1

00.3

1,598,516

44,887

22,440

19,740

11.1

01.3(予想)

1,681,000

32,000

32,000

17.9


単独

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

1株配当

百万円

百万円

百万円

百万円

99.3

1,157,653

24,820

32,523

26,282

14.8

3.0

00.3

1,167,681

28,754

9,454

▼5,655

3.0

01.3(予想)

1,234,000

10,000

19,000

10.7

3.0

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