(2001年3月3・10日)

毎週金曜日に八丁堀克美が「大阪新聞」に発表している推奨銘柄を、まとめて掲載しているコーナーです。ここで発表するものは、中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
なお、「ズバリ株」のチャートは過去2ヶ月分程度は、最近のものに差し替えてあります。

(「大阪新聞」平成13年3月10日)

米国株式市場、とくに米NASDAQが戻れば、日本のIT・ハイテク株は買いか?

答えはノーだ。

ここ数週間で急落したリバウンドはある程度あるものの、そこで買い付くと再び苦しむこととなろう。やはり、業績が回復基調にあり、かつ下値リスクの乏しい中・低位の好材料株を買うのが得策だ。

そこで、本日は東洋インキ(東証一部、化学=4634)を推奨したい。

韓国サムスンSDIとNEC(6701)の合弁会社である「サムスンNECモバイルディスプレイ」社は世界で初めてフルカラーの有機ELを9月から量産化する。

有機ELは液晶に比べ応答速度が速く、次世代の携帯電話のコア・サービスである動画配信にはベストマッチだ。課題だった赤色の有機発光材料を同社と共同開発に成功、量産化が可能となった。

これにより同社の有機EL材料が予想を上回る伸びが期待されるうえ、コスト削減効果で業績回復にはずみがつこう。

500円目標としたい。


東洋インキ株価詳報

連結

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

百万円

百万円

百万円

百万円

99.3

225,505

3,747

3,420

414

1.4

00.3

215,825

6,493

5,797

5,025

17.3

01.3(予想)

222,000

9,500

100

0.4


単独

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

1株配当

百万円

百万円

百万円

百万円

99.3

183,233

1,400

3,367

740

2.5

5.0

00.3

181,150

2,933

4,651

1,339

4.6

5.0

01.3(予想)

175,000

8,000

100

0.4

5.0

本日二つ目の銘柄は信金中央金庫(東証一部、優先出資証券=8421)。

運用は債券などの有価証券が多く、貸し出しは総資産の1/4、しかも不良債権比率も低く3月末には1口保有者に13,000円の配当をおこなう予定で、配当利回り面から魅力的だ。

中期的な業績リスクを抱える電力株よりはよいだろう。

目標株価としては、ややプレミアムをつけた公募価格の48万円どころだ。


信金中央金庫株価詳報

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野村の証券用語解説集


(「大阪新聞」平成13年3月3日)

ハイテク・値がさ株比率の高い日経225はバブル崩壊後の安値水準まで売られているが、ゲノム・バイオなどの好材料株や中・低位株は着実にした値を切り上げており、ここで取り上げたそれらの銘柄も新高値をつけている。

カネボウ(3102)なども予想以上の早さで上昇しているが、目標株価近くまで保有し続けてほしい。

本日はニチロ(東証一部、水産・農林=1331)に注目する。

「あけぼの神戸名物そばめし」の大ヒットにより、冷凍米飯市場ではニチレイについてシェア第2位、冷凍食品市場全体でも日本水産を抜いて第4位に躍り出る見通しだ。

そのため、直営4工場のうち3工場にラインを増設予定、再販売後停止となったそばめしの安定供給がはかれるほか冷凍フライや冷凍シューマイ・餃子などの増産体制も整う。

それにより、来期の冷凍食品売上高は今期比10%増の870億円超を見込む。構造改革も進展し、連結ベースでの経常利益は今期90億円、来期100億円弱となりそうだ。

来期予想PER10倍強の時価は極めて割安だ。5割高目標。

ニチロ株価詳報

連結

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

百万円

百万円

百万円

百万円

99.3

240,036

8,462

5,919

1,736

10.6

00.3

242,146

11,021

8,828

3,226

19.6

01.3(予想)

243,000

8,800

3,500

21.3


単独

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

1株配当

百万円

百万円

百万円

百万円

99.3

176,315

4,687

3,548

923

5.6

3.0

00.3

176,422

6,414

5,482

1,427

8.7

4.0

01.3(予想)

185,000

5,800

2,000

12.2

4.0

本日二つ目の銘柄はすかいらーく(東証一部、商業=8180)

既存店の売り上げが徐々に回復しているため、株価は急速に戻っている。

しかし、ファミレストップの地位を生かし、積極的な出店とマーチャンダイジングの強化により、当面、高成長が続くと予想される。

そのため、中・長期的には上場来高値を目指しそうだ。

すかいらーく株価詳報

連結

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

百万円

百万円

百万円

百万円

98.12

310,419

16,004

16,567

▼13,987

99.12

341,670

23,088

21,844

14,106

132.6

00.12(予想)

354,000

28,500

12,000

103.2


単独

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

1株配当

百万円

百万円

百万円

百万円

99.12

195,981

16,788

17,155

6,870

64.55

19.0

00.12

242,118

22,819

23,106

7,982

69.59

20.0

01.12(予想)

280,000

28,000

10,000

85.99

20.0

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