(2001年12月7・14日)
毎週金曜日に八丁堀克美が「大阪新聞」に発表している推奨銘柄を、まとめて掲載しているコーナーです。ここで発表するものは、中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
(「大阪新聞」平成13年12月7日)

米FRBは11回目の利下げを実施し、FF金利の誘導目標は1.75%となった。

年初は6%超もあったことを考えると、米国経済も厳しいのだな、と感じる。

日本経済はといえば、デフレ・スパイラル入りし、株価は危機的水準に近づきつつある。政府はその危機を認識し、まじめな構造改革と危機回避策を同時に打ち出す必要がある。

とはいえ、倒産リスクのない内需株はさすがに売られすぎで、丁寧に突っ込みを拾いたい。

本日は森永乳業(東証一部、食品=2264)に注目する。

10月から発売したラクトフェリン・ヨーグルトがヒットの兆し。

これは、病気にかかりにくい効果があるほか、抗ガン作用やC型肝炎にも効くとの研究報告が相次いでいる「ラクトフェリン」を入れた商品だ。

同社の関連子会社で増産体制が整い、ヨーグルト以外にもラクトフェリン関連製品を拡充する方針だ。

一方、経営改革着手を開始した。
物流体制の見直しから始まり、来年にはその内容が明らかになろう。

減収・減益で株価は軟調に推移しているが、中期的にみれば問題ない水準だ。

また、BPSは300円強あり、時価は割安感が強い。

森永乳業株価詳報
連結
売上高
営業利益
経常利益
利益
1株利益
百万円
百万円
百万円
百万円
00.3

513,559

12,532

11,870

▼2,570

01.3

535,856

13,965

13,597

3,154

12.4

02.3(予想)

521,000

11,200

3,100

12.2

単独
売上高
営業利益
経常利益
利益
1株利益
1株配当
百万円
百万円
百万円
百万円
00.3

432,629

8,619

8,922

▼2,289

6.0
01.3

447,323

10,272

10,538

2,106

8.3

6.0
023(予想)

453,000

8,400

2,100

8.3

6.0


本日二番目は宇部日東化成(東証二部、化学=7892)

光ケーブル用紙材が当初計画を上回っているほか、今後もブロードバンド需要の拡大で伸びそうだ

2003年3月期連結EPSは30円超が見込まれる。

宇部日東化成株価詳報

単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.3

14,273

727

705

14

0.6 8.0
01.3

14,759

939

846

251

10.0

9.0
記念配当
02.3(予想)

16,500

1,000

530

21.1

8.0


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野村の証券用語解説集

(「大阪新聞」平成13年12月7日)
財政支出拡大で景気を下支えするのか、不良債権処理や構造改革を進めることで経済が浮上するのか、いずれの政策もデフレスパイラル入りした日本経済にとっては必要なものと筆者は考える。

ハイテク株や値がさ株のリバウンドで日経平均株価は何とか10,000円を保っているが、年明けの米国経済などを鑑みると、とても怖くて手が出せまい。

やはり、高成長を維持している勝ち組企業か、売られすぎた内需株の一角を狙うのが賢明な選択、と考える。

さて、本日は高成長企業を一社紹介する。それはベルーナ(東証一部、商業=9997)だ。

同社は40〜60歳台の主婦を主な顧客とし、セットおよび割賦販売を特徴とする通販会社だ。

主力カタログは「ベルーナ」、「ルフラン」、「すてきな生活」があるが、どれも圧倒的な商品力で新規顧客の獲得にも成功している。

また、金融事業の収益も好調で、今期会社計画の19%経常増益は確保できそうだ。

来期の予想EPSは250円超、PER20倍の5,000円あたりは、充分可能と考える。


ベルーナ株価詳報
連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
00.3

61,382

6,220

6,083

3,617

246.9

01.3

77,215

7,581

7,391

4,163

232.3

02.3(予想)

88,780

8,710

5,080

259.6

単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.3

59,445

5,844

5,732

3,341

228.1 25.0
01.3

72,970

7,380

7,303

4,240

236.7

25.0
02.3(予想)

82,600

8,150

4,720

241.2

25.0


本日二つ目は日本電産(大証一部、東証一部、電気機器=6594)

流体動圧軸受け(FDB)モーターがパソコンメーカーに相次いで採用され、生産拡大が急ピッチだ。7〜9月の月産150万台から来年には4倍の同600万台になる見通し。

利益率も急速に改善しており、今期は会社計画を上回る回復で、来期はV字型の利益回復となりそうだ。
日本電産株価詳報
連結
売上高
営業利益
経常利益
利益
1株利益
百万円
百万円
百万円
百万円
00.3

138,504

14,425

10,574

6,079

192.2

01.3

249,239

16,033

18,795

9,956

163.7

02.3(予想)

270,000

11,000

2,500

39.3

単独
売上高
営業利益
経常利益
利益
1株利益
1株配当
百万円
百万円
百万円
百万円
00.3

98,117

4,301

7,087

5,178

163.7 30.0
01.3

99,605

876

8,336

5,421

89.1

20.0
023(予想)

95,000

6,000

4,000

62.9

25.0
記念配当

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