(2002年1月4・11日)
毎週金曜日に八丁堀克美が「大阪新聞」に発表している推奨銘柄を、まとめて掲載しているコーナーです。ここで発表するものは、中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
(「大阪新聞」平成14年1月11日)

新規公開株人気が続いている。

スタートが悪かったパソナや電通、野村総研などはすでに妥当な株価にまで達し、後は空中戦。

今後は出遅れていたITX(2725)などに物色の矛先が向かおう。が、収益基盤が固まっていない銘柄も多く、高値づかみには注意したい。

また、年末・年始のドレッシング、ご祝儀商いも終わり、いよいよ物色の方向性が見え始めてくる頃。そのなかで材料性のある銘柄群の代表は、昨年末にご紹介した住友精密(6355)だ。

さて、本日の推薦株はまずリコーリース(東証一部、金融・保険=8566)

親会社であるリコー製品の関連リースが堅調なほか、与信管理を強化したことによるコスト削減、格付けのアップによる調達資金原価の低減効果があって、今期は会社計画の連結EPS183円を確保する見通しだ。

リース業界の足元の環境は厳しいものの、米国と比較して市場の拡大余地は大きく、また同社が膨大な顧客情報を保有していることから、中期的な成長が見込まれる。

その同社のPERが10倍前後であれば、明らかに出遅れ感がある。

リコーリース株価詳報
連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
00.3

190,795

7,418

7,555

3,780

199.8

01.3

197,333

7,870

8,395

4,825

196.0

02.3(予想)

204,000

9,320

5,310

183.3

単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.3

190,787

7,406

7,540

3,773

199.5 18.0
01.3

197,323

7,866

8,388

4,821

195.9

19.0
02.3(予想)

204,000

9,320

5,310

183.3

19.0


二番目の銘柄はトーメンエレクトロニクス(東証一部、商業=7558)

半導体市況の底打ちがあっても、日本のメーカーの収益回復力は弱い。が、商社にはメリット大だ。

そのなかでも同社の恩恵はより大きく、来期の連結EPSは400円近くになる見通しで、株価も上値追いが期待される。

トーメンエレクトロニクス株価詳報
連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
00.3

64,694

2,405

2,288

1,165

192.3

01.3

88,173

5,861

5,987

3,497

505.5

02.3(予想)

88,200

4,570

2,700

365.5

単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.3

62,038

2,211

1,939

920

151.9 25.0
記念配当
01.3

81,569

5,415

5,257

2,890

417.8

45.0
記念配当
02.3(予想)

80,800

4,010

2,250

304.6

5.0

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野村の証券用語解説集

(「大阪新聞」平成14年1月4日)

小泉政権の構造改革の悪影響で、昨年(平成13年)の日経平均株価は筆者の予想どおり10,000円を割れてしまった。

さて、今年の安値・高値を大胆に予想してみたい。

まず、安値は8,000円。ハイテク株が再び下げの主役となるほか、大型倒産が足を引っ張る可能性がある。

一方、高値は13,000円。売られた反動で安値から6割強の反騰を見せよう。

とはいえ、これは指数の話。個別銘柄では、下落すればまたとないチャンスが生まれよう。

そこで今年一番目の銘柄としてアスクル(店頭公開、商業=2678)を取り上げる。

開発部隊の新設によるオリジナル商品の拡大で粗利益率が改善傾向にあるほか(今上期の粗利益率は当初計画を0.6%上回る)、わかりやすいカタログづくりの成功や顧客管理、在庫の削減などが寄与し、今期の経常利益は前期比倍増以上が予想される。

さらには、次世代物流センター「アスクルDCMセンター」を早期に建設。事業拡大に追い風となりそうだ。

来期の予想EPSは110円超で、成長性を加味すれば株価上昇余地は大きいと思われる。

アスクル株価詳報
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.5

47,128

1,640

1,392

701

1,425
01.5

75,254

1,775

1,752

752

36.8

5.0
02.5(予想)

95,000

3,500

1,600

75.5

5.0


今年二番目は、大阪ガス(東証一部、電力・ガス=9532)

ペイオフ解禁により定期預金への不安、低金利における運用難から、利回りがあってしかも安定性のある企業に資金が流入するのは、むしろ当然と考える。

その条件を満たし、かつ経営革新企業である同社は、絶好の投資先となろう。


大阪ガス株価詳報
連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
00.3

849,225

62,723

45,609

27,345

10.9

01.3

951,926

74,055

63,849

36,097

14.7

02.3(予想)

985,000

72,000

43,000

17.7

単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.3

695,125

50,199

39,465

24,527

9.8 5.0
01.3

754,127

59,320

53,929

32,992

13.4

5.0
02.3(予想)

761,500

64,000

40,000

16.5

6.0


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