(2002年2月1・8日)
毎週金曜日に八丁堀克美が「大阪新聞」に発表している推奨銘柄を、まとめて掲載しているコーナーです。ここで発表するものは、中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
(「大阪新聞」平成14年2月8日)

最近の株安は銀行の含み損拡大だけでなく、国家的な損失である。とくに政府・当局首脳が円安を容認しているのはとんでもない。

ファンダメンタルズの違いから、円は対ドルで中・長期的に弱くなるのはやむを得ない。が、現在の円安のスピードでは日本売りを招く。

小泉政権はあらゆる手段で資産デフレに立ち向かう必要があろう。

さて、相場全般は下値模索の展開で、本日はディフェンシブ的なキューピー(東証一部、食品=2809)に注目する。

前11月期はコア事業のマヨネーズ、ドレッシングが高付加価値製品の伸長と、油・鶏卵などの原料安メリットがくわわり、増収・増益を確保した。

今期は超ライト・ドレッシング、コレステロール・ゼロのマヨネーズなどの注目新製品を投入するほか、周辺事業の売上増を図り、5%強の経常増益を目指す。

一方、自社株買いなどをおこなうことで、資本効率の改善にも取り組む方針だ。

非常に厳しい環境下での増益と株主価値の拡大が見込まれるため、時価水準は拾い場だ。

キューピー株価詳報
連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
00.11

384,276

15,470

14,750

▼1,280

01.11

396,697

17,058

17,039

8,005

51.8

02.11(予想)

415,000

18,000

8,500

54.7

単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.11

269,881

10,587

10,405

▼1,370

12.0
01.11

260,466

10,836 11,329

6,268

40.5

12.0
02.11(予想)

280,000

11,800

6,400

41.2

12.0
本日二番目はサミー(東証一部、機械=6426)だ。

新製品のパチスロ機「アラジンA」は発売開始後大ヒットの兆し。

「CRサラリーマン金太郎」などもあって、今期・来期の収益は底堅いものとなりそうだ。

来期の連結EPSは500円を超える見通しであり、上値余地は大きくなっている。


サミー株価詳報
連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
00.3

47,804

6,128

6.025

2,497

212.1

01.3

78,275

19,798

19,759

10,748

424.0

02.3(予想)

168,000

52,000

22,000

412.7

単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.3

45,791

6,982

6,892

3,399

288.7 40.0
記念配当
01.3

67,706

18,830

18,981

9,873

389.4

60.0
記念配当
02.3(予想)

143,000

49,000

21,000

394.0

50.0

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野村の証券用語解説集


(「大阪新聞」平成14年2月1日)

ゼネコン問題にくわえて田中外相の更迭。構造改革は実は全くのうそっぱちであることを露呈する事実が相次ぎ、日本売りを招かないかが心配だ。

さて、世の中はリストラの嵐。史上最悪の収益環境下ではやむを得ないが、一部の大手企業(ここ10年の証券会社が典型)のように、首切りで経費削減しても中・長期的な収益回復は難しい。同時に、戦略分野を構築することが肝要だ。

そういう意味では、昭和電工(東証一部、化学=4004)は注目される。

「チータ・プロジェクト」の推進で財務体質が急速に改善されてきた。今回発表された新中期経営計画「プロジェクト・スプラウト」(2003〜2005年)では成長戦略事業の育成・強化を明確に打ち出し、収益変貌が期待される。

具体的には、12の戦略的市場単位設定し、高付加価値を集中投入。計画の最終期になる2005年12月期には売上高が6,800億円と横ばいながらも、営業利益は500億円、ROAは5.1%を目標とした。

目標株価は従来と変わらず300円前後。

昭和電工株価詳報
連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
00.12

746,999

29,594

16,586

2,762

2.7

01.12

750,000

6,000

02.12(予想)

760,000

10,000

4,000

3.5

単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.12

362,211

10,746

3,822

163

0.2
01.12

365,854

13,836

9,824

932

0.9

02.12(予想)

455,000

5,000

▼7,000

本日二番目は、セブンイレブンジャパン(東証一部、商業=8183)

先日、初の自社株買いを実施し、同社の資本政策が投資家に与えた安心感は大きい。

また、競争が激化するなかで圧倒的な勝ち組である同社は、高成長が続く可能性が大きい。

現在の株価は下げ過ぎ、と筆者は判断している。

セブンイレブンジャパン株価詳報
連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
00.2

337,287

137,419

141,738

71,831

86.2

01.2

358,446

143,919

148,292

80,192

96.3

02.2(予想)

382,000

148,300

82,300

98.8

単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.2

327,014

137,477

140,150

68,234

81.9 38.5
01.2

346,916

145,516

147,157

78,374

94.1

30.0
02.2(予想)

366,000

153,200

83,200

99.9

32.0

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