(2002年3月1・8日)
毎週金曜日に八丁堀克美が「大阪新聞」に発表している推奨銘柄を、まとめて掲載しているコーナーです。ここで発表するものは、中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
(「大阪新聞」平成14年3月8日)

カラ売り規制強化が一番株価に効いたとは皮肉な結果だが、政府は第二弾・第三弾の総合デフレ対策を打ち出すとのことだ。

それを期待した買いが入っているが、いずれにせよ米国景気・米国株式市場に左右される展開。

さて、銘柄選択も難しくなっているが、本日は野村総合研究所(東証一部、サービス=4307)を推奨したい。

情報セクターの主力銘柄は、最近2月の安値から大幅に上昇。3月5日現在で、NTTデータは安値から4割強、日立ソフトは同25%の上げで、これらにくらべて同社は出遅れ感がある。

また、金融機関向けのシステムなど足元の業績も堅調であり、連結ベースでの経常利益は今期3%、来期は10%の増益が想定される。

同社の特徴は優秀な人材を豊富に持つことにあり、日本のシンクタンクとして圧倒的な優位性を持つ。

そのPERが30倍台で低迷しているとは、いかにも割安であろう。

上場以来高値を目指す動きを想定する。
連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
00.3

183,616

19,315

20,781

5,130

1,193
01.3

217,984

27,842

31,550

25,381 590.3
02.3(予想)

235,000

32,000

21,500

477.7
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.3

172,045

14,949

15,728

3,551

825.9
01.3

201,820

21,900 24,549

21,955

510.6

02.3(予想)

215,900

24,600

16,900

375.5

本日二番目はデンソー(東証一部、輸送用機器=4307)だ。

北米市場の自動車販売が予想以上に堅調なほか、2002年度のトヨタの国内販売計画は強気であり、同社が受ける恩恵は大きそうだ。

また、1円の円安は15億円前後の収益押し上げ要因になるほか、ITS(高度道路情報システム)やトヨタの情報ネットワーク・サービス(G−BOOK)でもビジネス・チャンスは大きいと筆者は考える。
連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
00.3

1,883,407

116,682

115,963

61,913

68.2

01.3

2,014,978

123,526

134,307

60,799

66.5

02.3(予想)

2,100,000

130,000

70,000

76.6

単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.3

1,386,913

68,049

76,915

43,801

48.2 17.0
記念配当
01.3

1,491,165

77,504

92,105

45,361

49.6

17.0
記念配当
02.3(予想)

1,520,000

99,000

62,000

67.8

17.0

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野村の証券用語解説集


(「大阪新聞」平成14年3月1日)

ソルトレイク・オリンピックで日本人選手の不振が目立った。メダル獲得数は先進国中最低で、現在の日本の状況を率直に反映する皮肉な結果となった。

一方、犯罪は相変わらず増加、殺人などの凶悪犯罪の検挙率も低く、まさにやりたい放題だ。外務省問題が話題となっているが、今後は警察改革が話題となりそうだ。

さてそういう世の中、防災関連株の出番だ。


普通思いつくのは機械警備のセコム(9735)だが、穴株として帝国繊維(東証一部、繊維=3302)を推奨する。

前期は、主力の繊維部門の不振を防災部門で(消防用ホース、消防被服、防災用車両など)がカバーし、18%の経常増益となった。

今期はその傾向が強まり、防災部門の全体に占める売上高比率は5割超、営業利益は7割弱。17%強の経常増益、EPSは42円になる見通し。

また、100万株を限度とする自社株買いも実施する予定であり、時価水準は相当出遅れ感が強くなったように思える。


帝国繊維株価詳報
連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
00.12

21,838

1,613

1,441

724

26.9
01.12

21,399

1,759

1,700

1,096 40.7
02.12(予想)

22,000

2,000

1,100

40.8
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.12

14,408

1,320

1,223

383

14.2 5.0
01.12

14,112

1,529 1,455

449

16.7

5.0
02.12(予想)

16,000

1,900

850

31.5

5.0

本日二つ目はカルピス(東証一部、食品=2591)だ。

特定健康食品の「アミールS」は血圧降下作用があり、潜在需要(2000万人以上)が膨大なことから、今期以降急拡大する見込みだ。

また、先日中期目標を発表したが、5年後の収益は現在の倍となるという意欲的なものだ(社長は、充分達成可能と明言)。

こちらも時価水準に対して割安感があり、安心して拾えよう。


カルピス株価詳報
連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
00.12

114,253

4,188

4,215

1,532

19.5
01.12

117,671

3,361

3,548

314 4.0
02.12(予想)

121,000

4,200

1,700

21.6
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.12

105,708

3,024

3,291

1,163

14.8 7.0
01.12

109,878

3,244 3,779

567

7.2

8.0
記念配当
02.12(予想)

113,000

3,900

1,500

19.1

7.0
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