(2002年5月6・13日)
八丁堀克美が推奨銘柄を掲載しているコーナーです。ここで発表するものは中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
(平成14年5月13日)

日本の景気底入れは完全なコンセンサスとなり、相場は引き続き強含みの展開となるのではないか。

ただし、海外の通信・ハイテク関連株は不安定で、銘柄間格差がつく可能性がある。半導体の主力処、銀行株にたいして引き続き弱気な一方、電子部品、好業績ディフェンシブは強気とする。

物色のリード役は未だ見当たらないが、好決算発表銘柄を素直に買う傾向が見られる。

決算発表や決算説明会でのポイントは、今期の業績達成の確度、バリュエーション、中期経営計画などの「経営」に対する信頼度やリストラの進捗度などだ。「買える銘柄」の業績発表はむしろこれからだろう。


ところで、本日はシャープ(東証一部、電気機器=6753)に注目する。


2002年3月期の大手電機メーカー9社(日立、ソニー、松下、東芝、NEC、富士通、三菱、三洋、シャープ)の多くが大幅な営業赤字となるなか、売上高で最も少ない同社はソニーに次ぐ利益を確保し、「オンリーワン」戦略による収益の底堅さが目立つ。


2002年3月期の営業利益の構成比を見るとAV・通信機器と液晶が1/4弱、IC、電子部品がそれぞれ12.3%、15.5%をバランスがとれていることが特徴で、強みでもある。


2003年3月期は数量の増加による大型液晶パネルの採算が改善、中小型液晶の価格低下に歯止めがかかると思われ、液晶の利益が急増し、構成比もアップしそうだ。


一方、高採算液晶カラーテレビや携帯電話などの販売増加も見込まれ、会社計画の利益は確保可能と思われる。


また、フラッシュメモリーや太陽電池といった事業の成長性にも期待できる。


シャープ株価詳報

連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
01.3

2,012,858

105,913

80,728

38,527

34.2
02.3

1,803,798

73,585

48,889

11,311 10.1
03.3(予想)

2,000,000

68,000

37,000

33.3
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
01.3

1,602,974

72,405

67,283

34,902

31.0 13.0
02.3

1,372,300

48,333 43,298

10,235

9.1

14.0
03.3(予想)

1,550,000

56,000

33,000

29.7

14.0
さて、二番目は森永乳業(東証一部、食品=2264)

乳業業界を取り巻く環境は厳しいが、価格低下の一巡、雪印の凋落、ラクトフェリンの好調から業績は堅調だ。


株価はPBR1倍となったが、今後は業界NO.1を織り込む展開へ。


森永乳業株価詳報

連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
01.3

535,856

13,965

13,597

3,154

12.4
02.3(予想)

527,000

11,300

4,500 17.7
03.3(予想)

550,000

12,000

4,000

15.8
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.3

432,629

8,619

8,922

▼2,289

6.0
01.3

447,323

10,272 10,538

2,106

8.3

6.0
02.3(予想)

436,500

8,440

2,760

10.9

6.0
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(平成14年5月6日)

今回は、まず旭硝子(東証一部、窯業=5201)に注目する。

4月1日に「当社ビジョンおよび経営体制の刷新」という会社説明会が開催された。

そこでは、グループの長期ビジョン「Look beyond」で方向性と経営資源の投入分野が示さた。また、執行役員制とカンパニー制の導入、社外取締役の招聘、グループの収益力の最大化などが示され、同社が経営改革を進めていることが伺えた。

一方、発表済みの中期経営数値目標は下方修正されたものの、むしろ足元はCRT、LCD、PDP用ガラスなどの電子・ディスプレイ部門が、関連市場の回復・好調を受けて収益力が回復しいている。

とくに、LCD、PDPは需要拡大が続いており、今後も高成長となる可能性がある。

ガラス部門は依然として、価格低下などの不安要因は残るが、国内景気の回復の恩恵は大きい。また、海外では米国、アジアむけに堅調な収益を確保すると見られる。


旭硝子株価詳報

連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
01.3

1,312,829

111,652

98,026

24,724

21.0
02.3(予想)

1,260,000

44,000

▼13,000
03.3(予想)

1,260,000

37,000

15,000

12.8
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.3

693,945

14,024

19,296

3,101

2.6 9.0
01.3

604,629

20,989 33,690

11,703

10.0

9.0
02.3(予想)

550,000

7,000

▼15,000

9.0
さて、二番目の銘柄はドトールコーヒー(東証一部、商業=9952)

2002年3月期の売上はここ5年間の平均増収率を上回ったものの、経常増益率は2%増と伸び悩み。

直営店の出店が当初計画を上回る50店(FC68店、総計118店)で初期経費が増加したうえ、コンビニ向けなど卸売り売上が増加、利益率低下、販売促進費などのコストアップが重なったため。また、既存直営店売上高は前年比0.8%の減少

2003年3月期は直営30店、FC100店(うちエクセルシオール34店、ガソリンスタンド併設店30店)、既存売上は前年並みを見込む。

同社の既存店活性策は、人材教育(主に店長だがこの効果は大きいと考える)、店舗内のレジの増加、メニュー開発の強化、店舗改装などだ。

また、スターバックスといった他チェーンとの競合でも同社が優位になりつつある点、そして2004年3月期以降の出店加速が予想される点から、新たな成長局面入りするのではないか。


ドトールコーヒー株価詳報

連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
01.3

44,463

4,189

4,216

2,160

201.7
02.3

52,319

4,253

4,301

2,290 213.0
03.3(予想)

62,900

5,000

2,660

247.3
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
01.3

42,492

4,146

4,196

2,161

201.9 32.0
記念配当
02.3

50,000

4,253 4,311

2,315

215.2

34.0
03.3(予想)

59,000

5,000

2,680

249.1

34.0
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