(2002年11月18・25日)
八丁堀克美が推奨銘柄を掲載しているコーナーです。ここで発表するものは中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
(平成14年11月25日)

今回はコーセー(東証一部、化学=4922、百株)に注目する。

同社は高付加価値品の高級ブランドであるアルビオン(上期は前年比6.5%増)、コスメデコルテ(同11.9%増)が好調なほか、広告効果などによる低価格品の好調や経費が下期ずれたこともあって、営業利益は当初計画を大きく上回る前年比30.7%増の6,559百万円となった。

一方、通期の会社予想は営業利益が前年比5.1%増の13,200百万円、経常利益は同2.6%増の12,700百万円と小幅の上方修正にとどまった。これは、下期に在庫の廃棄、評価減をおこない原価率が悪化する点や広告宣伝費など経費の増分を考慮したものだ。

だが、足元の売上高が依存好調なことから控えめな予想だ。

他方、通期の当期利益は厚生基金の代行返上特益と新退職給付制度導入損の差額(13億円)が計上され、26.5%の大幅増益予想。

また、量販店およびドラッグストア向け高級ブランド「インフィニティ」を初めて投入するほか、SCMシステムの構築による在庫削減効果や海外での着実な成長に期待できるのではないか。


コーセー株価詳報
連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
01.3

142,039

12,434

12,563

▼4,588

02.3

146,829

12,564

12,374

6,482 175.3
03.3(予想)

152,400

12,700

8,200

180.1
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
00.3

79,608

5,381

5,879

▼2,849

21.0
01.3

81,040

5,451 5,649

4,632

125.3

25.0
02.3(予想)

83,000

4,900

5,300

116.4

25.0
本日二つ目は、不二製油(東証一部、食品=2607、百株)

今中間期は原料価格の上昇を販売価格に転嫁できなかったことや、在庫整理損を計上したことから、3.1%の増収にもかかわらず11.8%の営業減益となった。

ただし、足元は販売価格が底入れしむしろ値上げの気運があること、豆乳、大豆ペプチド、大豆蛋白素材・食品が健康志向および高齢化の進展で大幅に伸びていること、上期減益の要因は一過性が多いこと、コスト削減効果も寄与し、通期では会社計画の4.8%の営業減益(下期2%増益)を確保すると見られる。

グローバルでニッチな食品素材メーカーとして、中・長期的な成長は続くと思われ、足元の株価下落は減益に過剰反応しすぎと考える。


不二製油株価詳報

連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
01.3

143,414

12,788

11,517

3,680

42.0
02.3

151,043

12,329

11,557

4,051 46.3
03.3(予想)

157,000

11,000

5,800

66.2
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
01.3

95,706

11,587

11,054

626

7.2 10.0
02.3

98,725

10,049 9,915

3,797

43.4

12.0
03.3(予想)

102,000

9,400

4,700

53.7

12.0
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野村の証券用語解説集

(平成14年11月18日)

本日は、日清食品(東証一部、食品=2897、百株)に注目する。


今上期の営業利益は、会社計画を31億円上回った。

単体の原価率が原材料費のダウンやプロダクトミックスで1ポイント低下し、海外では北米が黒字に転換したうえ、香港・中国その他も営業増益となった。

10月28日に東京・甲信越地域で発売した「日清具多(GooTa)」が絶好調のスタート。

カップ麺の具材はおまけのような従来のイメージを覆し、驚き具材をふんだんに盛り込み、高付加価値商品(定価300円)としてコンビニなどで大ヒット。

さらには、成長市場(携帯電話とともに即席麺も)である中国でブランド価値を高めつつあるほか、利益確保を目指す。

通期の会社予想は前下期にワールドカップがあったためで、その分だけでも会社計画(1%の営業増益)を上回ろう。


富士写真フィルム株価詳報

連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
01.3

301,081

27,283

33,137

15,203

119.3
02.3

308,462

24,816

29,993

11,936 93.9
03.3(予想)

317,000

28,000

16,000

125.5
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
01.3

245,566

25,128

30,750

9,524

74.7 24.0
02.3

250,977

21,951 25,854

10,052

79.0

30.0
記念配当
03.3(予想)

255,000

25,000

13,500

105.9

24.0
本日二番目は、日産自動車(東証一部、輸送用機器=7201、百株)

北米では「アルティマ」、「インフィニティ」、日本では「エルグランド」、「マーチ」を牽引役として足元は絶好調。10月23日には業績の大幅上方修正を発表、「日産180」計画が進捗しているようだ。

今期の新型車投入は上期5車種、下期7車種(来期2月には次期主力セダンの「ティアナ」を投入)に拡大し、今期の世界販売計画を前年比9.3%増の2,838台に上方修正した。

また、財務体質の強化を推進し、連結有利子負債残高は9月末で2,700億円、今期末で800億円、来期には実質ゼロとなる見通し。

一方、個人投資家の育成や株主重視の姿勢をより強め、配当金は今期14円、来期は24円を目指す。


日産自動車株価詳報

連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
01.3

6,089,620

290,314

282,309

331,075

83.5
02.3

6,196,241

489,215

414,744

372,262 92.6
03.3(予想)

6,800,000

660,000

490,000

108.5
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
01.3

2,980,130

127,762

135,693

187,485

47.1 7.0
02.3

3,019,860

242,279 197,932

183,449

45.6

8.0
03.3(予想)

3,150,000

230,000

185,000

41.0

14.0
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