(2003年4月21・28日)
八丁堀克美が推奨銘柄を掲載しているコーナーです。ここで発表するものは中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
(平成15年4月28日)

本日は中・長期で、ニッセン(大証一部、8248、百株)に注目する。

通信販売市場の2001年度の市場規模は2兆5,000億円と3年連続して過去最高、2002年度も数%の伸び(推定)と案外堅調な伸びを見せている。

そのなかで、上場各社も勝ち組みの代表と言われるベルーナ(9997)は中高年層をターゲットにした戦略で好業績を続けている。また、業界最大手の千趣会(8165)もリストラ効果で業績が回復しているが、同社はマネジメント体制の強化、収益構造の抜本的な改善で急速な業績回復を見せている。

1999年12月
期の経常利益は24億円の赤字に転落したが、2001年12月期には45億円、前12月期には95億円の経常利益を計上できた。

また、前12月期の総資産は740億円、棚卸資産は90億円、有利子負債は133億円にまで減少し、バランスシ−トの改善も順調に進んでいる。

一方、主力である通販事業は収益性を重視しローコスト体制の構築を徹底。そのためにSCM(サプライチェーン・マネジメント)の構築を推進し、商品納入までのリードタイム短縮などによる売上増、海外調達の強化などによる粗利益率の改善、商品配送費削減、カタログ費用などの削減、インターネット販売の増加を行ったことで、前12月期の同事業の営業利益は倍増以上となり、業績回復を支えた。

今12月期(2003年12月期)もスタートは順調だ。

第1四半期(昨年12月21日〜今年3月20日)の連結売上高は計画比3.7%増の354億円、営業利益は同31.8%増の26億5千万円、経常利益は同22.3%増の21億5千円となった。

なお、前年は四半期決算を実施していない、計画の数値も公表していない(内部計画数値)。ただし、会社側では5月に盛夏号を今年から新たに発行(従来はカタログの発行は年4冊だか、今年は5冊)することで18億円のコストアップとなることで、通期の業績予想(経常利益104億円、当期利益57億円)は変えていない。

しかし、諸コストの削減が進んでいる点、新カタログ発行、ネット販売等の増収効果、リスト・フィーの収入増加、現販事業(着物販売など)の回復を加味すると、会社計画を上回る可能性が大きい。よって、時価水準は割安感があると思われる。


ニッセン株価詳報

連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
01.12

135,746

4,356

4,520

4,060

155.4
02.12

142,730

10,421

9,456

5,304 94.9
03.12(予想)

155,000

10,400

5,700

105.0
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
01.3

126,051

3,937

4,317

4,115

157.5 10.0
02.3

128,862

9,761 8,647

4,755

85.1

11.25
03.3(予想)

133,500

9,400

5,200

95.8

15.0
さて、次は日本特殊塗料(東証一部、化学=4619、千株)

一昨年5月に発売した自動車用防音材の「リエタ・ウルトラライト」が好調だ。

これはスイスのリエタ社と共同開発したもので、自動車の防音を従来の遮音から吸音に変えることで、重量を30〜60%軽量化が可能となった。

トヨタの高級車向けから納入が開始されたが、環境問題の配慮から自動車の軽量化の流れが加速、各メーカへの納入が進んでいる模様。増産体制を整え、海外での売上増も期待される。

今期予想EPSは47円と推定され、PERは低い。


日本特殊塗料株価詳報

連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
02.3

34,388

707

1,243

330

13.8
03.3

35,400

2,200

800 34.3
04.3(予想)

36,000

2,100

1,100

47.2
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
01.3

33,239

738

1,088

▼1,512

5.0
02.3

32,360

485 922

90

3.8

6.0
04.3(予想)

33,700

1,840

492

21.1

7.0
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野村の証券用語解説集


(平成15年4月21日)

今回は、ミルボン(東証一部、化学=4919、百株)に注目する。

第1四半期の決算ではヘアカラーの伸長(前年比49%増)が目立った。

とく
に、白髪用ヘアカラー市場に2月に「レフィナ」で参入、出足が当初計画を大きく上回る好調。

一方で、ヘアケア用剤(前年比10.5%減)、パーマネント用剤(同12.9%減)と予想通りの不振。

ヘアカラーは利益率も高く、当面、牽引役となりそうだ。ただ、フィールドマンの増強など、販管費の増加が利益を抑える可能性もあることには、注意したい。


ミルボン株価詳報

売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
01.12

12,616

2,453

2,326

916

97.6 35.0
記念配当
02.12

13,638

3,000 2,900

1,512

159.2

38.0
03.12(予想)

14,430

3,000

1,650

157.8

38.0
さて、次はライトオン(東証一部、商業=7445、百株)

2003月2月中間期は売上高、利益ともに当初計画を大きく上回った。売り場の再構築、商品開発の成功、個店対応ができたことで既存店が回復傾向。

ユニクロと競合している店舗は、同社の2勝1敗程度となっているなど、足元も堅調な売上げだ。

下期の会社予想は、売上げ、経費面から見て控えめの予想となっており、消費環境の悪化があっても、通期ベースで下方修正リスクは乏しい。

PER
10倍前後と割安感がある。月の既存店は前年比5.8%増。


ライトオン株価詳報

売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
01.8

51,792

1,618

1,239

407

40.6 20.0
02.8

52,609

2,301 2,155

709

70.8

20.0
03.8(予想)

59,000

4,350

1,910

127.1

20.0
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