(2003年6月2・9日)
八丁堀克美が推奨銘柄を掲載しているコーナーです。ここで発表するものは中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
(平成15年6月9日)

本日は曙ブレーキ(東証一部、輸送用機器=7238、千株)の北米での展開に期待する。

同社は独立系のブレーキメーカーであり、北米や欧州に幅広く展開し日本と合わせた3極体制を構築している。

2003年3月期は連結影響利益、経常利益ベースで過去最高益を更新した。

北米向け受注が好調なほか、中期計画「Forward30」によるコスト改革(事業再編、部品の標準化・共有化、新賃金体系の導入など)が寄与した形だ。

2004年3月期も北米や排ガス規制による国内トラック向けの好調やモジュールビジネスの拡大、部品標準化・共有化によるコスト削減、北米補修市場への本格参入で、最高益更新が続きそうだ。

とくに、北米の補修事業は、北米最大の部品チェーンのナショナル・オートパーツ・アソシエーションからの受注が確定し、6月から10万個の供給をおこなう方針だ。


曙ブレーキ株価詳報

連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
02.3

126,655

5,559

4,914

99

1.1
03.3

126,595

8,452

7,876

▼6,318
04.3(予想)

137,000

11,000

4,500

47.9
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
02.3

94,826

3,571

3,832

384

4.1 1.0
03.3

98,276

6,378 5,659

▼7,412

1.0
04.3(予想)

98,000

8,700

3,500

37.2

2.0
さて、次は大型受注の相次ぐ東洋エンジニアリング(東証一部、建設=6330、千株)

同社の2003年3月期は連結営業利益が83.2%増と大幅な増益だったが、円高で為替差損が27億円発生し(2002年3月期は15.4億円の差益)、経常減益。

完成工事利益率は9.7%とおおかたの想定どおり堅調のほか、各種経費の抑制で販売管理費の削減もおこなった。

一方で受注高は1,703億円と大幅増加。中国向け、ブラジル向け大型プラントを相次いで受注。

2004年3月期も海外での大型プラント受注が見込まれる。というのは、韓国企業の競争力が弱まっているうえ、エネルギー関連分野の主要案件では日本勢の実績が豊富。

足元ではロシア・サハリン2のLNG生産基地を千代田化工と共同で3,000億円の、またイラン・サウスパルスガス田の大型LNGプラントなどを受注、同社の好調が目立つ。


東洋エンジニアリング株価詳報

連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
02.3

158,962

2,960

3,759

▼1,080

03.3

179,167

5,423

2,575

▼923
04.3(予想)

180,000

4,000

2,000

11.4
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
02.3

137,542

1,424

2,297

▼1,150

03.3

149,288

3,161 1,205

▼1,077

04.3(予想)

150,000

3,000

1,000

5.7

5.0
infoseek 株価サービス

証券コードまたは会社名を入力してくだ さい。

野村の証券用語解説集


(平成15年6月2日)

今回は、長瀬産業(東証一部、商業=8012、千株)に注目する。

前期の売上高は2.7%の増収(特殊要因を除く実質ベースでは6%増収)となったが、営業利益は約5倍の84.3億円、経常利益は138%増の113億円と大幅な増益。

精密研磨材料、液晶・半導体前工程などを牽引役とする電子材料の伸長、粗利益率の上昇、人件費などの経費削減効果が寄与した。しかし、当期利益は投資有価証券評価損等の特損で41.9億円にとどまった。

今期は売上高が1%増の5,090億円、営業利益が6%増の89億円、当期利益が43%増の60億円を会社側では想定。これは前期11%伸びた海外向け売上高が減速するほか、償却負担増、国内需要の低迷などを織り込んだものであり、SARSの影響を加味してもかなり控えめな数字と思える。

一方、同社はメーカー機能を一部もち、そこに有力な顧客基盤に成り立っている商社機能を融合したビジネスを展開していること、実質無借金と財務体質が強固な点に特徴がある。

その特徴を活用したビジネスチャンスは大きい。中期計画「WIT2000」「で構造改革をてがけ、また今期から始まる新中期計画「WIT21」で3年後の2006年3月期の売上高5,500億円(うち海外売上2,200億円)、営業利益110億円を目指す方針。

今期予想PERは12倍強、前期PBRは0.51倍と割安感がある。


長瀬産業株価詳報

連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
02.3

490,583

1,673

4,739

▼2,097

03.3

503,688

8,433

11,284

4,186 31.7
04.3(予想)

509,000

11,800

6,000

43.4
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
02.3

407,950

▼905

2,761

▼2,361

8.0
03.3

418,004

3,171 6,671

1,126

8.3

8.0
04.3(予想)

420,000

6,900

3,400

24.6

8.0
さて、次は住友軽金属工業(東証一部、非鉄金属=5738、千株)に注目してみる。

2003年3月期期の売上高は1.4%増にとどまったが、営業利益は55.66%増の121億円、経常利益は112.7%増の57億円、当期利益は24.1億円の黒字転換。

製造コストおよび間接経費の大幅な削減、自動車用アルミ圧延品の増加(自動車の軽量化を実現するため使用比率が増加)があって、収益の急回復を果たした。

2004年3月
期は、需要家にたいして加工賃の値上げが浸透すること、さらなるコスト削減効果で、営業利益は24.1%増の150億円、経常利益は41.2%増の80億円、EPSは12.26円を会社側では見込んでいる。

有利子負債は、年間100億円前後の削減を目指す。

環境対応によって自動車の軽量化に自動車メーカーは取り組んでいるため、当面はアルミに対する需要拡大が続こう。


住友軽金属株価詳報

連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
02.3

255,648

7,766

2,664

▼647

03.3

259,320

12,084

5,666

2,408 8.4
04.3(予想)

265,000

8,000

3,500

12.3
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
02.3

163,701

6,078

2,548

2,828

9.9
03.3

173,101

8,639 4,308

2,456

8.6

04.3(予想)

180,000

5,000

3,000

10.5

infoseek 株価サービス

証券コードまたは会社名を入力してくだ さい。

野村の証券用語解説集



バックナンバーへ

お問合せ・ご意見はこちらへ otoiawase@8katsumi.sakura.ne.jp

※財務データは、投資判断の参考のために、一般に公表されているものを使用しました。

※これは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資の最終判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。