(2003年6月30日)
八丁堀克美が推奨銘柄を掲載しているコーナーです。ここで発表するものは中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。

(平成15年6月30日)

今回はグンゼ(東証一部、繊維=3002、千株)に注目する。

今期の当期利益は112億円の大幅赤字に転落するが、これは年金処理にかんして未認識数理差異の一括償却をおこなうため。財務体質の強い同社だからこそできる。

一方、売上高は前年比3%増の1,650億円、経常利益は同22%増の100億円と92年3月期以来の経常100億円台乗せが予想される。

主力の繊維事業は、「YGX」、「快適工房」といった高付加価値製品群の投入効果やSCM構築の効果が現れ、売上高営業利益率は6%を超える見通し(前期は5.7%)。

また、機能資材事業は、用途の拡大が予想されるタッチパネルやPETボトル用シュリンクフィルム、多層チューブなどが好調であり、売上高は400億円、営業利益は50億円を超える見通し。

さらに来期は繊維事業の構造改革効果が顕在化するため、営業利益は113億円、EPSは30円超が見込まれる。

今期は特損の発生で見にくいが、昨日現在の来期予想PERは14倍前後、PBRは0.8倍弱の水準であり、割安感が強いと判断した。


グンゼ株価詳報

連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
02.3

165,208

6,862

7,357

4,389

18.6
03.3

159,848

8,189

8,211

5,728 24.5
04.3(予想)

165,000

10,000

▼11,200

単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
02.3

134,982

3,014

4,892

2,709

11.5 7.5
03.3

132,674

3,182 4,452

2,842

12.0

7.5
04.3(予想)

141,000

5,600

▼16,500

7.5
さて、二番目は戸田工業(東証一部、化学=4100、千株)にの押し目買いを狙う。

同社の中期経営計画によれば、2006年3月期の売上高350億円(今期予想260億円)、営業利益35億円(同20億円)、経常利益35億円(同21億円)、推定EPS36円強(同16.2円)目標。

同社はVTRテープなど向け酸化磁性粉が低下傾向で収益は落ち込んでいたが、研究開発(売上高研究開発費比率5%、開発人員は全従業員の2割強にものぼる)の成果が見えてきた今、強気の計画を示した。

具体的には、キャノンなどに納入しているレーザー・ビーム・プリンター用トナー中心の画像分野、3種の正極材等の2次電池分野(ソニー、松下のパソコン用、将来は自動車向け)、環境分野の伸びが期待される。

株価は短期間で上昇、押し目買いを狙う。


戸田工業株価詳報

連結
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
02.3

22,547

1,135

1,271

380

7.8
03.3

24,524

1,511

1,406

333 6.3
04.3(予想)

26,000

2,100

800

16.5
単独
売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
02.3

20,545

640

1,415

595

12.2 10.0
03.3

22,476

1,106 1,561

318

6.1

10.0
04.3(予想)

25,000

1,700

700

14.5

10.0
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