八丁堀克美の株式勉強会
【投資戦略】

10月の投資戦略です。ご自身の投資方針の参考になれば、幸いです。
最終更新日:2004年10月7日

(平成16年10月5日)


平成16年10月の投資戦略

9月の株式市場



 9月の株式市場は経済指標や原油価格に振り回され、乱調子となった。
 

 9月当初は、7月の鉱工業生産が予想を下回ったことやインテルが4〜6月期の見通しを下方修正したことから、日経平均株価は1万1,000円割れ寸前まで下げた。しかしその後、米雇用統計の発表がまずまずであったことや4〜6月期の法人企業統計での設備投資の好調からGDPの上方修正への期待が高まり、日経平均株価は大幅に上昇した。


 ところが、7月の機械受注が大幅な落ち込んだことが発表され、また4〜6月期のGDP改定値で実質成長率が下方修正されたことにくわえ、SQの売り越しにより日経平均株価は再び下げた。


 その後、米ナスダック指数が2ヶ月ぶりに1,900ポイントを回復するなど米ハイテク株の上昇を好感して日経平均株価は再上昇したことはあった。が、4月の高値時期の信用期日売りが顕在化し、当時賑わいをみせていた新興市場が大幅に下落したこと、原油価格が史上最高値を更新したこと、さらにはニューヨークダウが1万ドルの大台を割り込んだことを受け、日経平均株価は平成14年12月以来の9連続安の1万0,786円まで下げた。


 ところが、米4〜6月期のGDP確定値が3.3%に上方修正されたことで米国株が反発し、つれて日経平均株価も上昇に転じた。


今後の株式市場


 9月は様々な悪材料が重なったほか、需給悪化が顕著になり、投資マインドは一気に冷え込み、株価下落も長引いた。とくに、新興市場は買い上げた反動もあって立ち直りの兆しを見せていない。


 この10月は未だ原油の高騰(51ドル乗せ)の悪影響や米大統領選を控えての米国経済、政治動向、日本の景気鈍化など懸念材料があるが、企業業績の予想以上の堅調が確認されるであろうこと、信用期日の売りの前倒し、低位株の底上げによる投資マインドの改善、米ナスダック株の底入れなどから鑑みれば、自立的な反発局面の可能性がある。


 もし、株価が一段と調整すれば、バリュエーションからみて、投資好機ともなる。いたずらに不安心理をあおる弱気派の意見に戸惑うことなく、中・長期的に魅力的な日本株を貯め込んでいくところであろう。


 今後はソフトバンクや銀行株がリード役となるであろう。筆者克美は鉄鋼関連もこの半年以上推奨してきたが、いよいよ上値追いの佳境だ。

※これは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資の最終判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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