(平成16年10月4日)
本日は、新日本製鐵(東証一部、鉄鋼=5401、千株)に注目する。
8月の粗鋼生産は前年比1.7%増の940万トン、年率換算で1億1,072万トンと3ヶ月連続して増加、高炉各社はフル生産状態だ。
また、経済産業省が発表した10〜12月の粗鋼需要量は2,879万トンと前年同期比1.9%増と30年ぶりの高水準見通し。そのような好環境のなか、新日本製鐵は9月9日に業績予想を上方修正し、通期経常利益を当初計画の2,000億円から前年比74%増の3,000億円へ引き上げた。
新日本製鐵は、原料価格の上昇、名古屋製鉄所の事故、メンテナンス・補修費用の増加を国内外の鋼材価格の上昇やコストダウンで吸収したほか、関連会社群も好調だ。
なお、新日本製鐵のこの3,000億円の予想は、秋からの自動車業界や造船業界向けの値上げ交渉分を完全には織り込んでいないと思われ、よって値上げ交渉が決着すればならなる上方修正もありえよう。
なお、来期も鋼材需給は堅調で、新日本製鐵は増益を維持しそうだ。 |
[新日本製鐵株価詳報]
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[連結]
- |
売上高 百万円 |
営業利益 百万円 |
経常利益 百万円 |
利益 百万円 |
1株利益 円 |
03.3 |
2,749,306 |
142,961 |
68,879 |
▼51,686 |
- |
04.3 |
2,925,878 |
224,475 |
172,851 |
41,515 |
6.2 |
05.3予想 |
3,280,000 |
330,000 |
300,000 |
170,000 |
19.1 |
[単独]
- |
売上高 百万円 |
営業利益 百万円 |
経常利益 百万円 |
利益 百万円 |
1株利益 円 |
1株配当 円 |
03.3 |
940,000 |
- |
66,000 |
40,000 |
5.9 |
- |
04.3 |
1,861,829 |
162,966 |
117,678 |
31,184 |
4.6 |
1.5 |
05.3予想 |
2,080,000 |
- |
220,000 |
130,000 |
19.1 |
1.5〜3.0 |
|
本日二番目は、川崎汽船(東証一部、海運=9107、千株)。
川崎汽船は、第1四半期が好調なスタートで7月末に収益を上方修正した。
川崎汽船の通期見通しは、売上高が当初見通しの7,600億円から7,900億円に、経常利益は同740億円から970億円という大幅な上方修正。主力のコンテナ船の運賃が堅調なほか、アジア−欧州航路も荷動きの増加が続いている。
なお、海運業界の好環境は下期も継続すると思われるが、燃料価格の高騰が続いているうえ、傭船料の高止まり、為替動向などの不透明要因があって、川崎汽船側では下期の業績予想は若干の上ブレ程度を計画しているようだ。
なお、川崎汽船は1株あたりの配当を当初計画の10円から15円に引き上げた。川崎汽船の株価は高値圏にあるが、未だPERは7倍台と低く、配当利回りも2%弱で投資妙味がありそうだ。 |
[川崎汽船株価詳報]
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[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
03.3 |
632,725 |
29,282 |
23,672 |
10,373 |
17.2 |
04.3 |
724,666 |
70,534 |
62,564 |
33,196 |
55.7 |
05.3予想 |
790,000 |
98,000 |
97,000 |
57,000 |
96.0 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
03.3 |
499,791 |
19,843 |
16,434 |
6,535 |
10.9 |
5.0 |
04.3 |
584,958 |
55,068 |
49,670 |
24,452 |
41.1 |
10.0 |
05.3予想 |
620,000 |
- |
75,000 |
46,000 |
77.5 |
15.0 |
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野村の証券用語解説集
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