八丁堀克美の株式勉強会
【投資戦略】

12月の投資戦略です。ご自身の投資方針の参考になれば、幸いです。
最終更新日:2004年12月7日

(平成16年12月7日)


平成16年12月の投資戦略

11月の株式市場



 11月の株式市場も外部要因に振り回され、日経平均株価1万1,000円をめぐる展開となった。


 11月は、米ブッシュ大統領の再選により、米国の経済・外交など現行政策が継続されるとの安心感にくわえ、米国株が大幅に上昇したことを受けて、日経平均株価は、1万1,000円台を回復した。


 しかしその後、為替が1ドル=105円33銭と円高に振れたこと、また9月の機械受注が前月比1.9%と伝えられたことを嫌気して、日経平均株価は再び1万1,000円台を割った。が、ニューヨークダウが7ヶ月ぶり、米ナスダック指数が9ヶ月ぶりの高値となったことや、原油先物価格の続落を受け、日経平均株価は約1ヶ月ぶりに1万1,200円台を回復した。


 ところが、西武鉄道の上場廃止の決定、政府の11月の月例報告で景気の下方修正の発表にくわえ、為替が1ドル=103円台に突入したことから、日経平均株価は再び1万1,000円台を割り込んだ。その後、1ドル=102円台へとさらに円高が進んだことや10月の鉱工業生産指数が前月比▼1.6%と予想を下回ったことにより、11月の日経平均株価は1万0,900円を割り込んで引けた。


 こうしたなか、銀行の中間決算が発表され、銀行株の一角や、鋼板不足を材料に鉄鋼関連株が部分的に物色される局面があった。


今後の株式市場


 今年も後わずかだ。振り返ってみれば、5月以降、中・小型株は大波乱、主力株もさえない状況であった。とくに国内外の情勢に振り回され、投資家は落ち着いた投資ができなかったと思われる。


 ただし、賢明な個人投資家諸氏はサラリーマン機関投資家とは違って低位株で充分しのいだと思われる。


 足元は税金対策売りなどで、積極的な買いは難しいものの、米インテル社の上方修正を景気に米ナスダックの株価がしっかりしているうえ、それ以上に米S&P500種株価指数も一段高を目指していると思われ、日本株の出遅れは顕著となりつつある。


 また、ドル安リスクは若干あるが、円高傾向が悪いとは断言できない(今後はむしろ自国通貨・円が安くなる方を考えるべきであろう)し、やはり日本株は割安に見える。


 M&A(買収)されるされる危険性は徐々に増してる。大幅増益にもかかわらず配当性向が20〜30%では投資家は満足しないだろう。株主総会で、経営者退場という判断をされる会社も出てくるかもしれない。


物色の動向


 物色は現在買わざるリスクからハイテクに移りつつあるが、基本は内需関連だ。


 低位株が一巡すると思われる今月半ば以降、大きく物色は変化していくだろう。

※これは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資の最終判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


↑ページトップに戻る↑

↑前月号へ↑
八丁堀克美の株式勉強会 http://8katsumi.sakura.ne.jp/
katsumi8@mwc.biglobe.ne.jp
copyright:Hacchobori Katsumi
since 1997