八丁堀克美の株式勉強会
【投資戦略】

月1度発表している投資戦略です。ご自身の投資方針の参考としてご活用いただければ、幸いです。
最終更新日:2005年7月7日

(平成17年7月4日)


平成17年7月の投資戦略

堅調だった6月の株式市場


 6月は日経平均株価が2.7%上昇するなど、おおむね堅調であった。なかでも、日経JASDAQ平均は4%弱、マザーズ指数は5.4%上昇するなど、中・小型株全般が値を上げた。


 低位株およびインターネット関連株がとくに強い動きを見せたため、個人投資家を中心に活発な動きだった。


 一方で、米国の長期金利低下を背景に米国株が反発した6月上旬はハイテク株もしっかりしていたが、月末にかけて原油の60ドル台乗せが懸念材料となった。ただし、円安を背景にした企業業績の拡大期待、景気回復(踊り場を脱する)期待などもあり、月末にかけてはしっかりした展開となっている。


投資スタンスについて


 指数(TOPIXや日経平均株価)以上に日本株は上昇しており、上値追いには慎重に取り組みたいところだ。外人投資家の買いパワーがこの3ヶ月間極端に細っていること、新規の買い材料に乏しいこと、低位株を中心として短期的な過熱感がみられること、新規の買い材料に乏しいこと、低位株を中心として短期的な過熱感がみられること、投資家が買いたい銘柄は上昇していること、低PER銘柄や高配当利回り銘柄に魅力が乏しいことなどから、買い方は押し目の突っ込みを待ちたい。


留意点


 また一方で、あわてて売ろうという意味合いではない。現状のじり高局面では高バリュー株をはずしながら、次の局面に備える程度という投資スタンスである。


 なぜなら、7月はじめに発表された日銀短観は企業の3つの過剰の終わりを示したものであったし、消費の改善や設備投資の強さを裏付けるものであった。


 また、円安メリット(大企業製造業の想定レートは103円95銭)があるだけに、相場が底堅い局面では株価の下支えとなろう。


最近の株式市場について


 注意するところは、米国株だろう。非常に上手な金融政策や政治判断でコントロールしているものの、米国株が一段と上昇する材料は乏しく、むしろ下値を試しに行くのが自然であろう。


 となれば、米国株に敏感な日本株(とくに夏休みに入れば影響を受けやすくなるだろう)にとってはマイナスになりかねない。原油をはじめとした第一次産品の動向も油断をしてはならないだろう。


 となれば、在庫調整が未だ進展していないハイテク株の比重をあまり高めるとはリスクを高めることになる点に注意したい。 

※これは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資の最終判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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