(平成17年8月8日)
本日最初は、コマツ(東証一部、機械=6301、千株)に注目する。
コマツの第1四半期の売上高は前年比21.6増の3,867億円、営業利益は同103.5%増の369億円と大幅な増収・増益だった。
コマツの主力の建設・鉱山機械部門は世界的な需要拡大、国内外の販売価格引き上げ、生産能力増強等で、前年比25.6%の3039億円と大幅に伸びた。地域別には、中南米を含む米州が38%増加、アジア・オセアニアが35%増加となったほか、中国向け売り上げも回復傾向。米国の建設投資が活発化していることや、原油・資源高を背景に、中近東諸国、ロシア、アフリカ等の建設機械の需要増加が予想され、市場拡大が今後も期待されよう。
一方、コマツの利益面では建設・鉱山機械部門の営業利益率が10%を超えたほか、他の部門も概ね好調だった。原料高はあるものの、販売数量の増加や価格引き上げが計画通りの進捗を見せている模様だ。そのため、コマツ側では中間期および通期の業績予想を上方修正(通期売上高は従来予想の1兆5,200億円から1兆6,000億円へ、税引前利益を同1,050億円から1,400億円へ)した。
売上高3兆円超の世界第一位の米キャタピラー社に規模は未だ及ばない。しかし、新興市場でのビジネスチャンス、全社ベースでの売上高営業利益率10%という目標が視野に入りつつありと思われることから、注目したい。
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[コマツ株価詳報]
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[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
04.3 |
1,196,418 |
65,926 |
27,036 |
26,963 |
27.17 |
05.3 |
1,434,788 |
101,923 |
98,703 |
59,010 |
59.51 |
06.3予想 |
1,600,000 |
142,000 |
140,000 |
93,000 |
93.12 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
04.3 |
418,686 |
20,931 |
19,942 |
10,588 |
10.50 |
7.00 |
05.3 |
523,592 |
30,021 |
33,417 |
17,042 |
16.91 |
11.00 |
06.3予想 |
605,000 |
- |
40,000 |
24,500 |
24.53 |
14.00 |
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本日二番目は、上方修正期待のセーレン(東証一部、繊維=3569、千株)。
セーレンの第1四半期の売上高は7.6%増の191億円となったが、営業利益は6%減の14.21億円、経常利益は9.3%増の16.02億円となった。海外子会社が好調なオートモーティブ事業の売上高が15%伸びたほか、SPAが好調なハイファッション事業の売上高が1.6%増と堅調。利益面では原油価格高騰による原材料費のアップやエレクトロニクスおよびハウジング事業の減益で営業減益となったが、ほぼ会社計画通りの進捗状況。経常利益の増益は為替差益1.44億円による。
カネボウより買収したKBセーレン(株)は、7月から営業を開始、第2四半期以降の業績に寄与する。そのため、会社側は中間期及び通期の収益見通しを修正、通期売上高は従来予想の740億円から940億円へ、経常利益は同52億円から54億円へ、当期利益は28億円から30億円へ上方修正した。
たが、この見通しはKBセーレン(株)社の費用増を多めに計上している点やエレクトロニクス事業等の見通しを控えめに見ているため、上方修正の可能性高い。
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[セーレン株価詳報]
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[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
04.3 |
69,051 |
4,142 |
3,792 |
1,021 |
18.14 |
05.3 |
71,537 |
5,109 |
5,039 |
1,861 |
32.27 |
06.3予想 |
94,000 |
- |
5,400 |
3,000 |
49.57 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
04.3 |
61,828 |
3,444 |
3,465 |
1,275 |
22.62 |
7.50 |
05.3 |
62,094 |
3,310 |
3,602 |
1,227 |
21.02 |
7.50 |
06.3予想 |
64,000 |
- |
3,400 |
1,400 |
23.13 |
10.00 |
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野村の証券用語解説集
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