八丁堀克美の株式勉強会
【投資戦略】

月1度発表している投資戦略です。ご自身の投資方針の参考としてご活用いただければ、幸いです。
最終更新日:2005年12月6日

(平成17年12月5日)


平成17年12月の投資戦略

最近の株式市場


 足元で株価の上昇が加速している。12月5日にはTOPIXが一時1600ポイントの大台を、そして、日経平均株価が1万5500円を超えた。


 株価上昇の要因を取り上げるとなれば数多く、あえて並べる必要はないだろうが、ここ1週間の動きは「上がるから買う、そして買うから上がる」といった相場であり、ついこの前まで多く見られた「高値警戒」や「短期加熱」の声も徐々に上昇の中に消えつつあるようだ。


株式市場を取り巻く環境


 株式市場を取り巻く環境はこの12月もよさそうである。先日開催されたG7では120円台には入った円安に言及せず、金利差・需給関係から当面、ドル高・円安の方向が続きそうであり、日本企業の業績にはプラスであろう。


 また、見直し議論が盛んになりつつある日銀にたいして政府・与党は、現状の金融政策を維持する方針のように思われ、現在の過剰流動性を崩すようにはならないだろう。


 一方、米国の景気も大方コンセンサスを上回る状況であり、米国株も強い。また、金、銅を代表とする非鉄金属の市況が絶好調で、原油価格の高騰で潤った資金の受け皿の一部となっており、世界のマネーは好循環となっているようだ。


株式市場の現況


 なお、外国人投資家は11月も1兆円以上の買越しとなった。日本株が上昇し割安感を利用に買う投資家は減少したようだが、株価上昇による好パフォーマンスがさらなる資金流入を招いているといえそうだ。


 また、個人のマネーが着実に変化している。短期マネーだけが目立つものの、銀行にくわえて郵便局の窓販が開始されたことで、中・長期の個人マネーが着実にリスク商品に流れるといった構図だ。


今後の株式市場


 下げ相場が長かっただけに、予想以上の「上昇」に戸惑う投資家も多いことだろう。しかし、あわてることなく冷静に対処したい。


 たとえば人気が続く銀行株。筆者個人的には今年のみずほフィナンシャルグループ(東証一部、8411)の目標株価(イメージ)を100万円程度と想定していたが、おおむねその水準に近づいてきた程度のことのように思える。


 また、京成電鉄(東証一部、9009)などは、まだ800円台前半だ。含み益が膨大と見られるだけに出遅れ感が強い。


 一方、中・小型株については原弘産(大証二部、8894)の成長率の高さからすれば、出遅れ感がこちらも強い。


 上がって来たとはいいながら、「まだまだ」の銘柄は多くありそうだ。

※これは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資の最終判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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