八丁堀克美の株式勉強会
【投資戦略】

月1度発表している投資戦略です。ご自身の投資方針の参考としてご活用いただければ、幸いです。
最終更新日:2006年11月8日

(平成18年11月8日)


平成18年11月の投資戦略

最近の株式市場


 NYダウ、香港ハンセン、シンガポールST指数が最高値を更新している。また、欧州の株式市場も軒並み高い。それに比べて、足元、日本株は極めて弱い動きとなっている。日経平均はNYダウが51.22ドル高にかかわらず、11月8日は117円安となった。


 さらに、TOPIXは1600ポイントを一時、割り込み、また、日経ジャスダック、マザーズ、ヘラクレス、いわゆる新興市場も大幅安となっている。市場参加者からは諦めの声が聞かれ、ほほ全面安商状だ。


 相場が弱い理由をあげれば、限りなく、多そうである。例えば、裁定残、個人投資家等の需給関係の悪さ、中間選挙後の米国経済の先行き不安、円高、ドル安リスク、地政学リスク、証券優遇税制の廃止議論等にくわえ、ファンド問題、会計問題等など。しかし、どれも今に始まったことではなく、昨年の強気一辺倒だった頃から比べると、ここ最近は弱気心理の台頭と言えるかもしれない。主力の一部銘柄だけがしっかりしていただけで、それが剥がれたとの声も聞かれる。


失望売りする日本の投資家?


 今は中間決算真っ最中だ。見かけ上の発表数字が悪いと大幅安するというのは、足元の地合いが悪いことを表していると言えそうだ。とはいえ、様々なリスク要因を織り込んだ下期の業績予想が慎重になるのはある意味で当然であり、それに対して失望売り、という表現だけで片付けるというのは、個人的な感想としてだが、余りに短絡的な気がする。


外国の不動産会社が日本の不動産は有望として、相次いで進出しているとの報道があった。また、世界の投資家は、日本企業をM&Aするのに、税制面などの環境を整えて欲しいとの要望が多いとの話も聞く。やや極端な話になるが、中長期的に魅力がなければ、こんな話が出てこないのではないか、とよく考える。また、日本の景気、企業収益の方向性、そしてバリュエーションなどから、日本株に魅力が全くなくなったとは個人的には思わないので、悲観論がこれからさらに台頭して来れば、買いの好機が再び訪れるのではないかと思われる。


今後の投資スタンス


 11月から12月にかけて投資すると、好リターンが得られるというデータも出ているようだ。ただ、今後、あとどの程度、例えば日経平均がどこまで下がれば、狙えるのか? 今は、日経平均が1万6000円割れ、1万5500円前後の二段階で構えたい、というのが個人的な予想であるが、無理しないで、こつこつと狙っていきたいと思う。


そのなかで、新日鉄にあらためて期待している。

※これは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資の最終判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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