八丁堀克美の株式勉強会
【投資戦略】

月1度発表している投資戦略です。ご自身の投資方針の参考としてご活用いただければ、幸いです。
最終更新日:2007年2月15日

(平成19年2月15日)


平成19年2月の投資戦略


今年に入ってからの株式市場

 今年に入って日経平均は順調に上値を目指しているように思える。1月11日には1万6758円の安値を付けたものの、その後はニューヨークダウの史上最高値更新や外国人投資家の買い越し、高水準の売買代金を背景にして、下値には買い物が入っているようで、先物の動きに左右されながらも、14日には1万7789円の高値を付けた。

 ただし、日経平均株価が1万8000円の大台近くに到達すれば、利益確定売りも増えるであろうし、15日の朝方に発表された昨年10−12月期のGDPが、事前の予想平均を大きく上回る前期比年率4.8%増となり、20日、21日の日銀政策決定会合での利上げ観測が広がれば、目先は調整局面入りもという動きが出てもおかしくないだろう。

 また、物色面でもやや行き過ぎた格差が出ていたようであり、相場全体が何らかのきっかけによって、変化しても不思議ではなさそうだ。とはいえ、弱気に転じたわけでもないだろう。あくまでも、押し目買いの好機、あるいは出遅れ株を探す時期と、筆者は考えている。

好調な企業収益

 2月10日の日経新聞では、2007年3月期の連結経常増益率予想は前年比6.5%増(9日集計)と、4期連続最高益更新見通しと伝えた。ただ、第3四半期までの好調があっても、上方修正した企業はそれほど多くないようで、依然として本決算発表字において、上方修正の余地があると考えられよう。最大の焦点は来期の業績は?ということになろうが、為替のブレはリスク要因だが、米国経済および世界経済、日本経済などを鑑みれば、来期の増益も可能というシナリオになりそうだ。

 そうなれば、割安感が薄れたと言われる日本株だが、今後も景気敏感株という位置付けから、相対的に物色されるという局面がありそうだ。

 さらに、よく話題となる三角合併の解禁に過度な期待は持たないものの、日本の代表企業の時価総額が、海外の企業に比べて相対的に安いという認識が広がるきっかけにはなりそうであり、押し目は買えるという理由にもなりそうだ。

 ところで、2月の利上げはあるだろうか?ただ、利上げがあったとしても、小幅にとどまるであろうし、世界的な資金の流れを大きく変えるきっかけにはならないと考える。

銘柄選択の視点

 今回もやや前置きが長くなったが、関心のあるところは物色面であろう。

 今後、どういう銘柄群が物色されるだろうか?個人的な予想として、結論を一言で言えば、循環物色がようやく今月末から来月あたりにかけて見られるようになるのでは?と考えている。

 銀行もいよいよ調整過程から脱することが期待されるほか、昨年は全く不振だった消費関連株も狙われる可能性がある。もちろん、低バリュエーションと考えられる鉄鋼、商社などもまだまだターゲットに、くわえて鉄道などの含み関連もマーケットの話題となりそうだ。足元出直り基調のハイテクは来月後半からと想定している。


※これは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資の最終判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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