(2001年9月7・14日)
毎週金曜日に八丁堀克美が「大阪新聞」に発表している推奨銘柄を、まとめて掲載しているコーナーです。ここで発表するものは、中期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
(「大阪新聞」平成13年9月7日)

史上最悪の同時多発テロで、米国景気のリセッション懸念はより高まった。

一方、日本ではNTT(9432)が連日安値を更新し、連結PBR1倍割れが見えてきた。

政府・政策当局はいかに売り出し価格が高かったかを反省し、国民皆損の状況を早期に解消する方法を考えるべきだ。もはや、株価に憂慮している段階ではない。

株式を国民に幅広くもってもらうことで、株価と経済の安定を図ることが今求められている。緊急事態なのだから。

さて、本日は安全が求められている時代にマッチした銘柄のドッドウエル ピー・エム・エフ(店頭公開、商業=7626)に注目する。

高品質デジタル監視システムが絶好調で、前期は790台、今期は倍増の勢いだ。

コンビニエンス・ストアやスーパー、消費者金融にまで幅広く納入しており、この分野でソニーなどを押さえ、国内トップシェアとなった。

また、ICカード発行機やメーリング・システムも好調で、今期・来期と増益となりそうだ。

一方で、M&Aでグループを拡大し中・長期での成長期待から、今後の株価目標は時価の5割り高を想定する。

ドッドウエル ピー・エムエフ株価詳報
連結
売上高
営業利益
経常利益
利益
1株利益
百万円
百万円
百万円
百万円
99.6

11,412

782

814

360

85,4

00.6

13,778

1,159

1,146

513

115,9

01.6(予想)

15,300

1,150

610

66,1


単独
売上高
営業利益
経常利益
利益
1株利益
1株配当
百万円
百万円
百万円
百万円
00.6

10,758

800

804

408

92.1

10.0

記念配当
01.6

11,400

900

460

49.8

10.0

02.6
(予想)

13,000

1,050

550

29.8

10.0

本日二番目は再び川崎重工(東証一部、輸送用機器=7012)

都市再生関連として買われた石川島播磨重工業(7013)との株価格差は拡大している。

しかし、構造改革・リストラを現在急速に進めている途上であり、また下方修正懸念も少ない。

防衛関連の側面もあり、時価は絶好の拾い場と、筆者は認識している
川崎重工株価詳報
連結
売上高
営業利益
経常利益
利益
1株利益
百万円
百万円
百万円
百万円
00.3

1,149,698

1,250

▼16,068

▼18,632

01.3

1,060,479

4,460

▼3,512

▼10,319

02.3(予想)

1,160,000

13,000

7,000

5.0

単独
売上高
営業利益
経常利益
利益
1株利益
1株配当
百万円
百万円
百万円
百万円
00.3

944,770

▼9,850

▼22,026

▼16,488

01.3

850,801

▼2,976

▼3,806

▼12,663

02.3(予想)

940,000

10,000

5,000

3.6


(「大阪新聞」平成13年9月7日)

米国市場はNASDAQ中心にいぜん不安定なものの、日本株のバリュエーションは相対的な割安感が出てきており、近々底入れが見られるのではないか。

とはいえ、IT・ハイテクセクターの上値は内外の機関投資家の売りで上値が重い。

ここは、ほぼ悪材料を織り込んで下値固めの最中である銀行株に注目、なかでもUFJホールディングス(東証一部、金融・保険=8307)をねらいたい。

同行は、今年4月に三和、東海、東洋信託の非財閥系の3行が設立した持ち株会社だ。

前期までに不良債権を厳しい基準で引き当てているほか、株式の含み損も自己資本比率を揺るがすような水準にはない。

また、内外の店舗網の閉鎖・人員の大幅削減といったリストラ策は、他の大手銀行に比べて厳しいものであり、経費削減効果も大きい。

関西・中部圏に強力な地盤を持つことも魅力的で、国内外の機関投資家の組み入れ銘柄になる可能性が大きい(現在の持ち株比率はきわめて小さい)。

当面5月の高値、97万円を目標とした動きとなるだろう。


UFJホールディングス株価詳報

連結

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

百万円

百万円

百万円

百万円

02.3(予想)

3,100,000

470,000

240,000

50,771.8


単独

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

1株配当

百万円

百万円

百万円

百万円

02.3(予想)

110,000

95,000

95,000

16,518.5

3,500

本日二番目の銘柄は日本コムシス(東証一部、建設=1947)だ。

高採算のNTT Docomoむけの受注が絶好調で、4月〜8月の累計受注が前年比49%も増加した。

NTT向けはさすがに厳しいものの、全体の受注も4%増と堅調だ。

この傾向は来期も続く見通しで、来期予想EPSは60円弱となりそうだ。そのため、時価水準はかなり割安と考える


日本コムシス株価詳報
連結

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

百万円

百万円

百万円

百万円

00.3

231,750

15,558

16,405

6,314

46.7

01.3

222,220

11,628

12,859

4,498

33.1

02.3(予想)

239,000

14,000

6,900

50.4


単独

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株利益

1株配当

百万円

百万円

百万円

百万円

00.3

226,146

13,626

14,296

5,818

42.8

10.0

01.3

215,586

10,402

11,603

4,282

31.3

12.0
記念配当

02.3(予想)

226,000

11,800

6,200

45.3

10.0

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