(平成15年7月28日)
今回は鉄鋼市況回復からJFEホールディングス(東証一部、鉄鋼=5411、百株)に注目する。
東京製鐵(5423)は、数量増加と原料価格の上昇を製品価格へ転嫁している点などから、2004年3月期の経常利益を50億円から140億円へ上方修正した。
しかし、業界環境は4〜6月がピークとの見方が強く、同社の収益が一段と拡大するかは疑問が残る(株価は当面はファンダメンタルズを超えた動きが想定されるが)。
そこで同社に注目しておきたい。
足元の状況は、5月の粗鋼生産量が前年比2.8%増、普通鋼出荷量が前年比0.3%増だが、国内在庫は0.7%増と2003年3月から在庫水準は増加している。これを受け7〜9月には減産を予定している。
構造改革の効果が今後も出てくること、同社グループと新日鉄グループの2大勢力になり業界再編が進んだこと、同社は世界でもっとも競争力が高い製鉄所を有することから、中長期的な収益環境も良好になっている。
2005年度に売上高2兆5,000億円、経常利益2,500億円、当期利益1,300億円、有利子負債残高1兆6,000億円、ROA9%等が数値目標だが、充分達成可能な数字だ。
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[JFEホールディングス株価詳報]

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[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
03.03 |
2,426,886 |
146,879 |
104,670 |
15,951 |
27.8 |
04.03予想 |
2,360,000 |
- |
170,000 |
73,000 |
127.0 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
03.03※ |
13,718 |
12,658 |
12,635 |
12,354 |
21.5 |
15.0 |
04.03予想 |
30,000 |
- |
24,000 |
24,000 |
41.8 |
15.0 |
※JFEホールディングスは2002年09月設立ですから、03.03の単独決算は02.09〜03.03までのものです。
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さて二番目は、商船三井(東証一部、海運=9104、千株)。
同社は、主力の北米コンテナ船運賃の値上げがほぼ会社計画どおりに決着したことで、大幅な収益改善が予想される。
また、鉄鉱石運搬船なども高水準の運賃市況が続いており、用船需要のタイトな状況がしばらく続こう。
さらに、今期も65億円のコスト削減(前期は計画の140億円を上回る170億円を削減)が期待され、2004年3月期は3期ぶりに経常最高益を更新、会社計画(680億円)をも上回る見通しだ。
会社側では今期予想配当を3円増配の1株年8円とする予定で、積極的な株主還元も、前向きに評価されよう。 |
[商船三井株価詳報]
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[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
02.03 |
903,943 |
59,772 |
37,381 |
10,544 |
8.8 |
03.03 |
910,288 |
45,356 |
33,404 |
14,709 |
12.2 |
04.03予想 |
960,000 |
- |
68,000 |
38,000 |
31.5 |
[単独]
- |
売上高 百万円 |
営業利益 百万円 |
経常利益 百万円 |
利益 百万円 |
1株利益 円 |
1株配当 円 |
02.03 |
693,854 |
36,206 |
31,192 |
6,577 |
5.5 |
5.0 |
03.03 |
698,831 |
28,607 |
27,990 |
8,348 |
6.9 |
5.0 |
04.03予想 |
750,000 |
- |
58,000 |
30,000 |
24.9 |
8.0 |
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野村の証券用語解説集
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