八丁堀克美の株式勉強会
【続ズバリ株】

10月12日の続ズバリ株は、10月11日が祭日のため、お休みでした。

最終更新日:2004年10月19日

(平成16年10月18日)


 今回は、セイコーエプソン(東証一部、電気機器=6724、千株)に注目する。


 エプソンは、売上高で全体の5割強を占めるプリンター事業(エプソンはインクジェットプリンター大手)が堅調。価格低下が懸念されたが、今期はデジタルカメラの普及などで高画質にたいするニーズが一段と強まり、多機能プリンターが伸びているうえ、下期からの新製品投入効果(インクジェットプリンターは国内外市場向けに16機種)が期待される。


 また、エプソンの電子デバイス事業は携帯電話用液晶パネルの好調、プロジェクター向け高温ポリシリコンTFTの好調に、コスト削減効果も加わりそうだ。


 一方、三洋電機との液晶事業統合も利益の上乗せ要因で、エプソンの連結経常利益は53%増の1,130億円を上回る可能性(過去最高益更新見通し)がある。


 さらには、セイコーエプソンの新規事業ではリアプロジェクションテレビの成長性に期待する。3月初めに北米市場で2機種投入したのに加え、国内では夏から展開、薄型テレビ市場の拡大とともに、収益の牽引役として期待したい。

[セイコーエプソン株価詳報]


[連結]
- 売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
03.3 1,322,452 49,359 41,713 12,509 81.1
04.3 1,413,243 77,401 73,688 38,030 204.7
05.3予想 1,557,000 117,000 113,000 65,000 331.0

[単独]
- 売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
03.3 561,000 - 30,000 19,000 96.8 9.0
04.3 1,077,340 29,733 31,548 16,155 87.0 18.0
05.3予想 1,037,000 - 54,000 33,000 168.1 18.0
 本日二番目は、オエノンホールディングス(東証一部、食品=2533、千株)


 オエノンホールディングスの2004年6月期の売上高は13.5%増の379億円、経常利益は219%増の9億59百万円と増収・増益。「鍛高譚」や「博多の華」などの乙類焼酎が好調なほか、甲類焼酎は「グランブルー」がヒットし、焼酎全体の売上高は21%の大幅増加。


 また、清酒は業界の不振にもかかわらず24.9%増となり、酒類事業全体では15.7%増。酵素医薬品事業は1.5%増の10億84百万円にとどまった。


 利益面では高収益商品の販売好調、販管費抑制効果が寄与し、大幅増益となった。


 2004年12月通期の売上高は6.2%増の800億円、経常利益は21.8%増の25億円を見込む。業界環境が依然として不透明ながら、オエノンホールディングスが強い焼酎需要が堅調なうえ、通期計画売上高も概ね控えめで、上方修正の可能性が高い。


 また、オエノンホールディングスは酒類事業という本業に特化したM&A戦略で成長途上にある。2000年にはワインの販売会社「山信商事」、2001年には焼酎の「福徳長酒類」、「秋田県発酵工業」、2003年には清酒の「富久娘酒造」を相次いで買収。低価格化やブームに流されず、ブランドを育てながら競争力のある高付加価値商品を投入している。


 さらには、オエノンホールディングスは発酵技術を核にしたバイオテクノロジー企業を目指し、酵素医薬品事業に注力中(ラクターゼ、医薬品原体等)。


 中・長期経営戦略の数値目標である売上高1,000億円が見えてきた。
[オエノンホールディングス株価詳報]

[連結]
- 売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
02.12 71,159 1,893 1,681 495 9.7
03.12 75,364 2,267 2,053 523 9.7
04.12予想 80,000 2,700 2,500 700 10.9

[単独]
- 売上高
百万円
営業利益
百万円
経常利益
百万円
利益
百万円
1株利益
1株配当
02.12 42,717 970 837 285 5.6 5.0
03.12 19,670 560 465 114 2.1 5.0
04.12予想 2,000 - 700 400 6.2 5.0

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