(平成16年11月29日)
今回はセーレン(大証一部、3569、千株)に注目する。
セーレンの今上期の売上高は0.5%増の348億4千万円。電磁波シールド材「プラット」やハイファッション事業(アパレル・SPA事業)、米国やタイでの自動車シート材などが好調だった。
セーレンの営業利益および経常利益は3割強の増益。海外子会社の収益向上、原価低減活動の効果、ハイファッションの利益率急増(前上期売上高営業利益率2.8%→今上期6.1%)が寄与した。
セーレンの通期は下記の数値を見込むが、やや控えめな印象だ。PDPの在庫調整でエレクトロニクス事業は苦戦(来年1〜3月期は減収見込む)するも、主力の自動車、ハイファッション事業の好調続こう。
なお、1円の円高で約2千万円の利益減(105円前提)、原油高は下期1億5千万円の利益減(ドバイで32ドル前提)が予想されるが、大きな影響はない。
注目されるのはハイファッション事業の成長性だ。ITを活用し、多品種、小ロット、QR、在庫レスなどを具現化し、従来の繊維産業から完全に脱却したビジネスモデル「ビスコテックス」による。
最近はSPA事業に注力、東京ディズニーリゾート内にあるイクスピアリ店(大変好評)をはじめ全国に79店を展開。
セーレンは中期計画では売上高を多少下方修正したものの、利益面ではむしろ上方修正。2008年3月期売上高800億円、経常利益65億円、当期利益38億円、EPS67.32円を計画しているが、足元の状況などから鑑みて達成は可能だ。
なお、外人持株比率も上昇中。 |
[セーレン株価詳報]
 |
[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
03.3 |
63,104 |
2,394 |
2,101 |
▼865 |
- |
04.3 |
69,051 |
4,142 |
3,792 |
1,021 |
18.1 |
05.3予想 |
71,000 |
4,800 |
4,700 |
1,700 |
29.1 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
03.3 |
57,853 |
2,675 |
2,870 |
226 |
3.9 |
5.0 |
04.3 |
61,828 |
3,444 |
3,465 |
1,275 |
22.6 |
7.5 |
05.3予想 |
61,000 |
- |
3,550 |
1,300 |
22.2 |
7.5 |
|
今回二番目は、サンドラッグ(東証一部、商業=9989、百株)。
サンドラッグの今上期の売上高は26.2%増の739億円、経常利益は38.7%増の53億34百万円と大幅な増収・増益だった。サンドラッグの既存店売上高が当初計画3.8%増にたいし7.6%増と好調のうえ、直営店の粗利益率も改善した。
サンドラッグの通期見通しは下記の通りだが、既存店売上下期2.5%増、新規出店31店(通期50店)、販管費比率15.1%、粗利益率21.9%が前提。
既存店が好調なのは駅前店で化粧品等の取扱いが増加し、一品単価が上昇したほか、改装効果、人材教育などの成果によろう。
ドラッグストア業界は生き残りをかけた厳しい出店競争、囲い込み競争が続くが、サンドラッグは勝ち組の一企業として注目したい。
中・長期ビジョンでは2010年3月期の売上高4,000億円を目標としている。
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[サンドラッグ株価詳報]
 |
[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
03.3 |
102,716 |
7,150 |
7,390 |
3,912 |
230,8 |
04.3 |
122,403 |
8,282 |
8,497 |
4,661 |
283.4 |
05.3予想 |
151,000 |
10,290 |
10,500 |
6,090 |
181.3 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
03.3 |
102,021 |
7,130 |
7,381 |
3,905 |
230.3 |
40.0 |
04.3 |
121,588 |
8,268 |
8,494 |
4,665 |
283.7 |
45.0 |
05.3予想 |
150,000 |
- |
10,460 |
6,060 |
180.5 |
35.0 |
※サンドラッグは2004年9月に1→2株への分割をおこなった。
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野村の証券用語解説集
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