【続ズバリ株】
八丁堀克美が推奨銘柄を掲載しているコーナーです。ここで発表するものは中・長期保有で値上がりが期待できる銘柄です。
最終更新日:２００４年１２月２８日
| （平成１６年１２月２７日） 本日はまず住友金属工業（東証一部、鉄鋼＝５４０５、千株）。 住友金属工業の今上期の経常利益は昨年９月に上方修正した数値（５５０億円）を上回る７１６億円。約４００億円の原料高などを価格上昇、品種構成の改善、コスト削減で充分カバー、ＳＵＭＣＯ（三菱住友シリコン）などの収益改善効果も寄与した。 通期も原料高など（約９００億円）はあるが、自動車メーカーなど向けの値上げやシームレスの好調などが寄与し、１９８９年度の利益を抜いて過去最高益を更新する見通しだ。 住友金属工業は鉄鋼事業の構造改革と競争力強化に向けて取り組んで来た。とくに、昨年９月末には４６０億円投資した鹿島製鉄所の新高炉が稼動、同製鉄所の粗鋼生産能力は年１００万トン増加。 さらに、住友金属工業は今年２００６年秋の稼動を目指し、亜鉛メッキ鋼板の製造設備を新設する計画。高収益の自動車向けなど高級品種の比率アップで、一段の収益拡大を図る。 一方、財務体質の改善も進展。２００１年度に１兆６，４８７億円もあった借入金残高は今年度末には９，２００億円にまで減少する見通しだ。来期は原料価格の急騰が懸念材料だが、今期と同様の傾向で増益を確保すると思われる。 |
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[住友金属工業株価詳報]  |
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| 本日二番目は、昭和電工（東証一部、化学＝４００４、千株）に注目する。 昭和電工の中期３ヵ年計画「プロジェクト・スプラウト」（２００３年１２月期から２００５年１２月期）の進捗状況の説明会が開催された。前の中期経営計画「チータ・プロジェクト」で構造改革がほぼ終了し、その後を受けた現在の中期経営計画では、総合化学会社から個性派化学会社への確立を目指す成長戦略が柱だ。 具体的には、２０１０年に４，５００億円市場（現在比２，０００億円増加）が見込まれるＨＤ事業は、超小径メディアマーケットに注力するなどでシェア拡大（世界シェア２５％を３０％に）を目指すほか、アルミ高分子固定コンデンサー、半導体・液晶向けのファインガスなどがさらなる売上増・収益寄与が期待されるのにくわえて、青色ＬＥＤや有機ＥＬなどの新製品群が今後、寄与する可能性もある。 また、昭和電工は構造改革によって、石油化学は予想を上回る収益を確保。ナフサ高騰の悪影響を受けないコンビナートとなり（５年間で５０億円のコスト削削減）、今期は１８０億円程度の営業利益を稼ぐ見込み（前期は１２０億円）。 なお、伸び悩んでいるアルミ事業は、コストダウンの徹底・高付加価値製品の拡大により、来期中には構造改革を完了する方針だ。 昭和電工の「プロジェクト・スプラウト」計画値（２００５年１２月期）は売上高が６，８００億円、営業利益が５００億円だが、それを１年前倒しで今期に達成する見通し。当期利益ベースでは７０億円と減益となるが、これは１１５億円程度の減損処理をするためだ。 配当は１円増配し、３円予想。来期は、やや控えめに見て営業利益５２０億円がターゲットと見られる。 なお、中期計画１年前倒し達成で、現在、新中期計画を策定中。 昭和電工の課題は財務体質のさらなる改善とアルミ事業の立て直しだろう。 |
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[昭和電工株価詳報] |
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