(平成17年3月7日)
今回の最初の銘柄は日本航空電子工業(東証一部、電気機器=6807、千株)。
日本航空電子工業の第3四半期まで(4月1日から12月31日)の受注高は2%増、売上高は3%増、経常利益は1%増。
しかし、携帯電話・液晶関連市場の市況感が不透明な点を考慮し、日本航空電子工業側では通期の見通しを若干、下方修正した(売上高で35億円、経常利益で18億円)が、来期は業績回復が期待される。
主力のコネクターがデジタル家電用(デジタルテレビの次世代インターフェース「HDMI」など)、自動車用(エアバッグなど)に伸びが期待されるほか、携帯電話向けも海外メーカー向けなどで回復が予想されるうえ、今期発生するマイナス要因(会計方針の変更、償却負担増など)がなくなるためだ。
さらに、注目されるのは日本航空電子工業の「fコネクト」という新型コネクターだ。従来のように「はめこむ」のでなく、「はりつけ」して接続するもの。
微細加工技術で配線パターンを印刷した薄いフィルムのタイプ。日本航空電子工業では、今後は製品の品揃えを拡充し、来期の売上高は10数億円程度、5年後以内にコネクターの売上に対す「fコネクト」の比率を20%程度に高める意向のようだ。
このような高付加価値品を市場投入することで、主力のコネクターの増収に弾みをつける方針だ。 |
[航空電子株価詳報]
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[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
03.3 |
105,566 |
6,592 |
4,960 |
2,661 |
28.4 |
04.3 |
113,551 |
10,076 |
7,213 |
4,316 |
46.3 |
05.3予想 |
116,500 |
- |
6,700 |
4,330 |
46.9 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
03.3 |
87,891 |
2,469 |
2,565 |
1,460 |
15.4 |
5.0 |
04.3 |
95,590 |
5,599 |
4,325 |
2,879 |
30.6 |
6.5 |
05.3予想 |
96,400 |
- |
4,400 |
2,900 |
31.4 |
8.0 |
|
本日二番目は、住友金属鉱山(東証一部、非鉄金属=5713、千株)。
住友金属鉱山の第3四半期まで(4月1日から12月31日)の売上高は27.6%増、営業利益173.2%増と大幅な増収・増益。会計処理の変更(金属および金属加工事業の棚卸資産評価方法を後入れ先出し法から先入れ先出し法へ)による99億円の嵩上げ分を除いても大幅な増益だ。
通期の収益見通しを住友金属鉱山では変えていない(上記数値)が、非鉄市況の足元の高騰や為替市場を鑑みれば、上方修正の可能性もあり得る。
また、住友金属鉱山は、過去2年間の「事業構造改革」と「コスト構造改革」の進展を受け、今期から新中期3ヵ年計画を推進。資源・金属事業部門で「10年後に非鉄メジャークラス入り」を目指す方針だ。
具体的には、米アラスカ州で開発中のポゴ金鉱山での開発許可を全て獲得、2006年3月に操業を開始、9月にフル生産、年間平均生産量は12トン(菱刈は年7.5トン)とも言われるビッグなもの。ニッケルはゴロプロジェクトに資本参加、銅ではペルーのセロ・ベルデ銅鉱山へ資本参加、今後の展開が注目されよう。
なお、電子材料・機能性材料においても、二層メッキ基板やペースト等の成長製品が育っており、足元のIT需要の減速はあっても、リスクはそれほど大きなものとならないだろう。 |
[住友鉱山株価詳報]
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[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
03.3 |
355,242 |
16,593 |
14,559 |
▼1,172 |
- |
04.3 |
402,131 |
22,778 |
27,811 |
19,882 |
34.8 |
05.3予想 |
470,000 |
46,000 |
52,000 |
34,000 |
59.5 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
03.3 |
246,512 |
11,273 |
9,921 |
▼8,818 |
- |
5.0 |
04.3 |
291,480 |
17,308 |
18,224 |
11,320 |
19.8 |
6.0 |
05.3予想 |
340,000 |
- |
32,000 |
20,000 |
35.0 |
8.0 |
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野村の証券用語解説集
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