(平成17年3月14日)
本日の銘柄はオエノンホールディングス(東証一部、食品=2533、千株)。
オエノンホールディングスの前期は主力の酒類事業が牽引し、過去最高の売上および利益を確保した。「たんたかたん」や「博多の華」といった乙類焼酎が大幅に伸びた(初めて乙類が甲類の売上を上回った)ほか、合成清酒も業界が前年割れとなるなか、圧倒的なシェアを活かし13%増と2桁の伸びを見せた。
一方で、オエノンホールディングスの酵素医薬品事業は健康食品などが苦戦、今一歩だ。
オエノンホールディングスは今期も増収・増益を見込むが、恒例の「控えめ」予想と思われる。足元でも「たんたかたん」や「グランブルー」等の好調が続いているほか、投入した五穀焼酎も好評だ。
また、前期3億円程度のコストダウン効果があったが、今期もコストダウンに期待。業界環境が厳しく、また大手ビールメーカーの積極的な販促等で競合が激化するなか、オエノンホールディングスが健闘しているのは、低価格分野からの撤退と高付加価値品へのシフト、ブランド価値創造、買収戦略を活かしたグループ経営、コストダウンの継続等による。
グループ経営の強化、酵素医薬品事業のテコ入れ、もう一段の規模拡大が必要など、課題も多いが、過去最高益を更新するオエノンホールディングスを筆者は中・長期で注目している。 |
[オエノンホールディングス株価詳報]
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[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
03.12 |
75,364 |
2,267 |
2,053 |
523 |
9.7 |
04.12 |
80,313 |
3,022 |
2,843 |
576 |
9.0 |
05.12予想 |
82,000 |
3,400 |
3,200 |
1,000 |
15.3 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
03.12 |
19,670 |
560 |
465 |
114 |
2.1 |
5.0 |
04.12 |
1,935 |
868 |
739 |
420 |
6.9 |
5.0 |
05.12予想 |
2,200 |
- |
900 |
700 |
10.7 |
7.0 |
|
本日二番目は、Jパワー(東証一部、電力・ガス=5713、千株)。
Jパワーは1952年に政府が出資し設立し、1997年6月の民営化に関する閣議決定を受けて民営化に取り組み、2004年10月の新規公開で完全民営化した。
Jパワーの売上高の9割強が一般電気事業者(東電、関西電などの10電力会社)向けの卸電気事業。うち東電、関西電、中国電向けが6割強。出力規模では東北電に次いで第5位。
Jパワーの発電は大規模でかつ多くを保有する水力発電所(電力需要の動向に対応しやすい)、石炭に特化した火力発電所(原油程に石炭価格は上昇しないうえ、独自の調達力を持ち、経済性に優れる)であり、一般電気事業者の供給基地繋ぐ基幹送電線なども保有。
また、海外事業では、アジア中心にIPP(独立系発電事業者)事業に注力、将来Jパワーの収益の1割を確保する方針だ。
Jパワーの業績の急拡大は事業の性格上難しいが、民営化による本格的なコスト削減、今後10年間で約12%の発電設備能力の拡充、電力小売自由化の流れ、卸電力市場の取引開始(4月)、安定的なキャッシュフローの確保が見込まれる点に注目したい。 |
[Jパワー株価詳報]
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[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
03.3 |
584,122 |
134,201 |
35,522 |
20,725 |
291.4 |
04.3 |
569,854 |
132,138 |
44,446 |
27,623 |
304.9 |
05.3予想 |
578,000 |
106,000 |
55,000 |
35,000 |
252.2 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
03.3 |
546,209 |
124,668 |
27,275 |
17,121 |
241.7 |
60.0 |
04.3 |
522,595 |
118,788 |
33,522 |
21,718 |
240.2 |
60.0 |
05.3予想 |
536,000 |
- |
48,000 |
31,000 |
223.3 |
60.0 |
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野村の証券用語解説集
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