(平成18年1月30日)
さて、本日はまずセブン&アイ・ホールディングス(東証一部、商業=3382、百株)に注目する。
セブン&アイ・ホールディングスは、昨年12月末に、そごう、西武百貨店を擁するミレニアムリテイリングを今年6月までに全株取得を目指し完全子会社にすることを発表した。この完全子会社化が実現すれば、2008年2月期の連結売上高は5兆円に達する国内トップの巨大流通企業となる。昨年の米セブンイレブンインクのTOB、そして今回の2,350億円というM&A(企業買収)はセブン&アイ・ホールディングスにとってプラスと考える。
GMSのイトーヨーカー堂は不振の衣料品事業の建て直しに諸施策を講じてきたが、未だ成果が出ていない。そのため、そごう、西武百といった百貨店のファッションやブランド力などを取り込む意義は大きいといえそう。
また、ショッピングセンターなどの共同開発、セブンイレブンの情報、システム、物流網などの活用、バインングパワーのさらなる拡大効果、本部機能の強化・効率化も可能になりそうだ。
くわえて、セブン銀行、アイワイサービスカードといった金融事業においても、百貨店の保有する富裕層の取り込みや西武百貨店のカード事業のノウハウ獲得も可能であり、買収のシナジー効果は予想以上に大きいと思われる。
なお、自社株の一部売却が発表されたが、財務体質の強化につながろう。
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[セブン&アイ・ホールディングス株価詳報]
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[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
06.2予想 |
3,700,000 |
233,000 |
230,000 |
114,700 |
85.19 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
06.2予想 |
34,800 |
- |
33,400 |
33,500 |
24.88 |
7.00 |
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二番目の銘柄は、三井不動産(東証一部、不動産=8801、千株)。
生駒データシステムがまとめた2005年12月末の東京都心(千代田、中央、港、新宿、渋谷)オフィス空室率は、9月末比0.4%低下し3.6%。4%を下回るのは4年ぶりだ。
企業業績の回復でオフィスの拡張意欲は強く、特に大型ビル「Aクラスビル」は1.1%と不足感が強い。その他の都市でも空室率の低下が目立つと言う。
また、耐震偽装事件にもかかわらず、2005年に続き2006年のマンション需要は旺盛と見られるほか、事件の影響で安心感のある大手マンションメーカーが有利になる可能性もある。
一方で、不動産マーケットの活況からソリューションビジネスも好調のようだ。そのなかで、三井不動産は「攻めの経営」を推進、今期はもちろんのこと、2007年3月期、2008年3月期、2009年3月期も日本橋、八重洲、六本木地区の再開発が寄与し、2桁前後の経常増益が続くと思われる。
なお、ムーディズは19日に三井不動産の長期債格付けを引き上げている。
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[三井不動産株価詳報]
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[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
04.3 |
1,102,844 |
109,246 |
87,236 |
14,454 |
17.45 |
05.3 |
1,111,359 |
115,764 |
94,637 |
28,693 |
34.74 |
06.3予想 |
1,125,000 |
122,000 |
100,000 |
50,000 |
60.57 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
04.3 |
615,984 |
65,920 |
62,922 |
6,605 |
7.91 |
7.00 |
05.3 |
604,456 |
73,093 |
60,714 |
16,529 |
19.96 |
7.00 |
06.3予想 |
610,000 |
- |
61,500 |
30,000 |
36.34 |
10.00 |
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野村の証券用語解説集
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