(平成18年6月5日)
本日は、マルハ本社(東証一部、水産・農林=1334、千株)。
マルハ本社の前期は3.7%の微減収だったが、不採算事業の撤退(340億円の売上減)を加味した実質ベースでは60億円程度の増収。一方、経常利益は7.5%の増益だったが、営業外に為替差益を計上(26億円)、支払利息減少も寄与した。
しかし、主力の水産セグメントが円安による輸入コストアップ、原油高騰の影響、えび・かにの取扱減少があったほか、食品セグメントで原料高によるコストアップの販売価格への転嫁遅れなどから、当初会社計画の145億円には届かなかった。
マルハ本社の今期は売上高が4%増、営業利益が83%増、経常利益が37%増と会社側は強気の計画を発表。世界的な魚価高は継続すると想定されるが、販売価格に転嫁していくことが可能(足元上昇傾向という)なうえ、為替前提(1ドル118円)より足元円高傾向も追い風となろう。
ただ、今期営業増益要因のなかに新規事業の寄与(18億円増益要因)が織り込まれており、北米の強化、荷受事業の再編、市場外流通の強化、M&A分を加味しても、会社計画未達リスクは残る。また、構造改革がいまだ不充分であり、あくまでも押し目買いで臨みたい。
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[マルハ本社株価詳報]
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[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
05.3 |
747,181 |
13,406 |
11,237 |
-15,143 |
-50.81 |
06.3予想 |
719,275 |
10,661 |
12,084 |
4,647 |
14.12 |
07.3予想 |
720,000 |
13,000 |
13,500 |
4,500 |
15.00 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
05.3 |
3,915 |
2,382 |
2,160 |
1,969 |
6.54 |
3.00 |
06.3予想 |
6,914 |
1,899 |
2,159 |
1,787 |
4.63 |
3.00 |
07.3予想 |
7,500 |
2,100 |
2,100 |
1,900 |
5.00 |
3.00 |
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本日二番目は、マツモトキヨシ(東証一部、商業=9875、百株)。
マツモトキヨシの前期の経常利益は5%減少と連結決算導入後初めての減益決算だった。新規出店はFCからの転換8店を含めて合計84店と順調だったが、既存店売上は97%と伸び悩んだ。粗利益率は0.5%改善、高利益率の化粧品販売増等も寄与した。ただ、売価還元低下法への変更などによる粗利益率の低下を懸念、利益重視志向による苦戦(値下げせずにポイント還元に切り替えたが、結果的に客離れにつながった)にくわえ、花粉症、インフルエンザ関連商品などのシーズン商品の不振(前年の反動減)、コエンザイムQ10といったサプリメントの低迷もあった。また、残業代問題もコスト増となった。
マツモトキヨシの今期は、直営新規出店を80店から90店(西日本へ店舗拡大)、改装を60店計画。既存店前提は±0(上期マイナス、下期プラス)、下期には「ぱぱす」(墨田区、106店)を子会社化予定、粗利益率25.1%前提だが、会社計画の163億円の経常は控えめであろう。なお、中期計画では2008年3月期の売上高5000億円、店舗数1000店を数値目標とし、ビジネスモデルの確立、調剤事業の拡大、新業態の開発、PB商品の拡大、M&A、FC展開の推進を重点課題としている。
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[マツモトキヨシ]
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[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
05.3 |
305,312 |
14,841 |
16,251 |
5,512 |
104.63 |
06.3予想 |
312,982 |
13,786 |
15,339 |
2,309 |
42.32 |
07.3予想 |
340,000 |
- |
16,300 |
7,900 |
147.46 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
05.3 |
292,586 |
14,060 |
15,586 |
5,215 |
98.86 |
30.00 |
06.3 |
301,709 |
12,824 |
14,376 |
2,056 |
37.53 |
30.00 |
07.3予想 |
310,000 |
- |
15,600 |
7,800 |
145.59 |
30.00 |
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野村の証券用語解説集
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