八丁堀克美の株式勉強会
【投資戦略】

平成17年2月の投資戦略です。ご自身の投資方針の参考としてご活用いただければ、幸いです。
最終更新日:2005年2月8日

(平成17年2月8日)


平成17年2月の投資戦略

平成17年1月の株式市場



 平成17年1月の株式市場は、大発会と第2週目に日経平均株価は1万1500円台と久しぶりの高値水準となった。しかし、その後1万1500円を上回る場面では利益確定類が居座り、伸び悩む動きとなった。


 そのような市場のなかで、三菱自動車が1月18日に5億株を越す商いをみせるなど、個別銘柄には個人投資家の旺盛な買い物から、活況を呈するものもあった。


 その後、米国のハイテク企業業績の悪化からニューヨークダウが1ヶ月半ぶりに1万0500ドルの節目を割り込んだことを嫌気して、日経平均株価はずるずる下げた。さらには10〜12月の決算発表でエルピーダメモリ、NECエレクトロニクス、京セラなどの国内ハイテク株の今期見通しが相次いで下方修正されたため、株式市場は上値の重い展開となった。


 しかし一方、中国の2004年のGDPが9.5%成長と発表されたことを好感し、鉄鋼や海運株が上昇した。また、りそなの一部公的資金返済報道から銀行株も上昇するなど、非ハイテク株の堅調から全般的に底堅い動きとなった。


今後の株式市場


 日経平均株価の上値は重くなっている。しかし、これはやはりハイテク株の下方修正によってもたらされたものだ。投資家の多くは日経平均株価がボックス圏にあろうが、この1〜3月で勝負しようという姿勢は強いように思える。


 新高値銘柄が100を超え、騰落レシオは1月19日には130%を超えた。また、りそな銀行や三菱自動車といった低位株が大活況をみせ、さらには2月8日には新日鐵が1日に9円高もしている。そのようなマーケットを「弱い」とは決して言わないのではないか。むしろ強いであろう。


 第3四半期の決算が明らかになっているが、上方修正より下方修正が多いスタートだ。しかし、情報守勢銘柄に人気が集まる一方で、下方修正銘柄の株価下落はそれほど大きいものとはいえないようだ。


 ハイテクの在庫調整は足元厳しいものの、悪材料は大方見えてきたようだ。配当利回り銘柄も徐々に物色され、日本株の割安感も少しずつ解消されつつある。


 しかし、世界的に出遅れている日本株の魅力を否定するほどの上昇とはいえないようだ。今後日本景気が踊り場から回復局面入りになるとするならば、個別銘柄を丁寧に拾っていく投資スタンスが、今後も報われることとなろう。

※これは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資の最終判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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