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【投資戦略】
月1度発表している投資戦略です。ご自身の投資方針の参考としてご活用いただければ、幸いです。
最終更新日:2006年5月10日
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(平成18年5月9日)
平成18年5月の投資戦略
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ゴールデンウィーク明けの株式市場
日本がゴールデンウィークで浮かれているとき、世界のマーケットは微妙に変化していた。とくにドルは軟調となり、休み明けには1ドル=110円台までに円高が進行した。
これは、今までに気がかりとはなっていたが、それほど問題視されていなかった米国の経常赤字問題がクローズアップしてきたからだと思われる。ドル安によって不均衡の是正が図られるというシナリオが現実化してくるなら、一段の円高には要注意ということになる。
株式市場の現況
連休の狭間である5月2日にキャノン(7751)は9020円の高値をつけた。当日付けの朝刊などではキャノンが1万円に乗せるのは時間の問題のような書き方だったと記憶している。が、連休後の5月8日にキャノンの株は190円安、9日に120円安と高値警戒感があるなかで、円高による利喰い売りが出たようだ。
一方、日経平均株価は5月に入って好スタート。円高にもかかわらず、5月8日には1万7375円を付けた。輸出株が見送られたものの、内需関連株が人気化したためだ。5月9日には100円安となったものの、相対的に強い感じを受けるだろう。
ただし、好決算を先回りした買いが多く、決算発表で市場のコンセンサスに達しない業績が発表されると急反落することが目立ち始めた。たとえば旭化成(3407)だ。5月9日の前場には885円の高値を、そして後場の12時半過ぎには888円の高値を付けたが、業績が発表されると824円まで下落した。わずかながら市場のコンセンサスに達しなかったからとの解説だった。
ここ数年で短期筋が増え、何かの材料が出るとすぐに売買する、そして常に反対の売買機会をうかがっているため、1日の株価がブレやすい。とくに、この決算発表時はその傾向が見られるようだ。
一般の個人投資家などは、この短期的な動きを見ると、方向間を見失う可能性があり、注意したい。
今月の投資スタンス
もっともすでに決算発表を終えた企業業績の内容は「控え目」であろう。上方修正の可能性が高いものも多い。
ただしそれで株価がここ数ヶ月で上昇するかどうかは疑問である。株価水準が決して割安でなくなりつつある銘柄が多いなか、くわえて円高リスクが登場してきた。
となれば、あわてて上値を買う必要はなさそうだ。むしろ調整が今後十二分に期待されると予想し、突っ込み買いに徹するという方針で主力株は臨みたい。それで満足できなくとも、デイトレーダーでなければその日の株価が高い(プラスになっているもの)銘柄は買わない、安いときに拾っていく逆張り姿勢で、少なくとも臨みたい、と筆者は考えている。 |
※これは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資の最終判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。
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