(平成17年5月30日)
今回は日本ガイシ(東証一部、窯業=5333、千株)に注目する。
日本ガイシの2005年3月期は6%増収、28%営業増益、33%経常増益。電力各社の設備投資圧縮などでガイシが苦戦、電力貯蔵用NAS電池が伸び悩み、電力関連事業は24億円の営業赤字転落。
しかし、自動車用関連製品が活況なほか、半導体関連も回復、エレクトロニクス関連事業が大幅営業増益。自動車用ハニカムが世界的な自動車排ガス規制の強化、日系自動車メーカーの好調で、セラミックス事業の売上・利益ともに高水準を確保した。
2006年3月期は、円高(1ドル=100円、1ユーロ=130円前提)による営業利益21億円のマイナス要因、NAS電池の収益改善遅れ(18億円の赤字)などはあるも、SiC−DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)の増収、コストダウン効果などで増収・増益見込む。
なお、2005年3月期は減損などで49億円の特損があったが、2006年3月期は通常レベルに戻る見通しだ。
欧州では今年から「EURO4」、さらに、「EURO5」の排ガス規制が強化されるほか、北米でもニーズが出ており、自動車メーカー各社からDPFの需要が急増(ディーゼル関連製品の市場規模は2005年3月期300億円から2008年3月期には1,350億円に拡大する)。
日本ガイシはポーランド工場に大型設投を実施、SiC−DPFの売上高は2005年3月期の23億円から2008年3月期は440億円を見込む(ディーゼル関連製品全体の売上高は2005年3月期88億円から2008年3月期560億円)。 |
[日本ガイシ株価詳報]
 |
[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
04.3 |
251,316 |
18,974 |
18,114 |
8,443 |
24.4 |
05.3 |
266,127 |
24,277 |
24,088 |
12,012 |
34.7 |
06.3予想 |
278,000 |
27,000 |
26,500 |
15,000 |
42.1 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
04.3 |
189,453 |
7,938 |
8,576 |
8,573 |
24.5 |
11.0記念配当 |
05.3 |
200,083 |
12,882 |
15,872 |
9,017 |
26.0 |
11.0 |
06.3予想 |
205,000 |
- |
18,500 |
11,000 |
30.9 |
12.0 |
|
次は、日清オイリオグループ(東証一部、食品=2602、千株)。
日清オイリオグループの2005年3期の営業利益は43億76百万円と前年の4億58百万円億円から大幅な増益。
昨年11月の上方修正値25億円をも大きく上回って着地した。大豆などの原料価格上昇(73億円のコストアップ)はあったが、価格の引き上げ、コスト削減効果が寄与した。
2006年3月期は、逆に原料価格の低下はあるが、価格引下げ要請、販管費増加を鑑み、20%の経常増益を会社側では見込む。中国の収益回復の遅れは気になるが、やや控えめの会社予想に思える。
なお、2007年3月期売上高2,500億円、経常利益100億円の中期計画を推進中。業界再編が進み、体質は着実に強化されている。 |
[日清オイリオグループ株価詳報]
 |
[連結]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
04.3 |
212,819 |
458 |
1,910 |
2,373 |
13.7 |
05.3 |
220,204 |
4,376 |
6,155 |
3,202 |
18.2 |
06.3予想 |
221,000 |
5,400 |
7,400 |
4,700 |
27.1 |
[単独]
- |
売上高
百万円 |
営業利益
百万円 |
経常利益
百万円 |
利益
百万円 |
1株利益
円 |
1株配当
円 |
04.3 |
1,610 |
148 |
116 |
1 |
0.0 |
7.0 |
05.3 |
127,559 |
5,095 |
5,036 |
2,376 |
13.5 |
7.0 |
06.3予想 |
164,000 |
- |
5,600 |
3,000 |
17.3 |
7.0 |
infoseek 株価サービス
野村の証券用語解説集
|
※財務データは、投資判断の参考のために、一般に公表されているものを使用しました。
※これは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資の最終判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。
|
↑ページトップに戻る↑
↑前号へ↑
|
|